最近はK-1とか、古いとF-1とか、なんとかワンが日本語に定着していますが、これはそういうエンターメント系の話ではありません。そう、住宅の性能に関するものです。
Q1.0とは、建物の床面積1m2(平米)あたりの熱損失係数を1Kcal以内にしよう、ということ。
要するに省エネルギー住宅建築の最前線の目標値なのです。ちなみに現行の省エネ基準での北海道の数値は1.6なので、その線からかなりの高性能に進化しなければ達成できないわけです。このレベルに到達すると建物の暖房用エネルギーは50%に削減されます。
この運動に取り組んでいるのが、北海道の、いや日本の住宅性能向上をリードしてきた新住協(正式名・特定非営利活動法人 新木造住宅技術研究協議会)と、研究開発を担ってきた室蘭工業大学・鎌田紀彦教授です。
鎌田先生と新住協メンバーの研究ゼミはもう1年以上にわたって継続してきていて、その成果と現在の日本の最高水準の住宅性能を体験できる展示住宅建設(モデルハウスや一般注文住宅の展示可能住宅)が現在、急ピッチで進められています。
性能の向上のために断熱の厚み・仕様から、開口部の性能仕様、逃げる熱の計算のみにとどまらず、日射取得しやすい配置計画・断面計画・間取り、といった各ポイントで、詳細に検討が加えられています。高断熱高気密住宅で不可欠になる計画換気についても、単純に1種換気装置(吸気も排気も機械装置を通しておこなう)に頼らず、長い経験値を持っている3種換気(排気のみ機械装置を利用)で可能なように、あまり機械に頼り切らないで性能向上をはかろうと真剣。いろいろな工夫が集約して建てられるこの公開住宅、見に行って損はまったくありません。
最先端を知ることで、かならず家づくりの参考になるはず。
また、北海道外の建築関係のみなさんもぜひ、体験されるといいと思いますよ。
詳細は、リプラン北海道版次号(9.25発売)で案内が掲載されますが、徐々にこのコーナーで取り上げていきますので、ぜひ読んでみてください。
<写真は中心メンバー・武部建設さんの住宅より>
Posted on 9月 10th, 2005 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
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