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【国民資産正当活用 既得権益構造の見える化を】

本日は時事ネタで書きます。よろしく。
菅新政権が16日本日発足。
で、いくつか総裁選挙中にかれが「公約」した事案が注目される。
考えてみれば、選挙中、具体的な政策を発信したのは菅氏だけだった。
「検討していくことを」「考えていくことが大切」みたいな石破氏の
ゴニョゴニョには残念な思いが強かった。支持のみなさんごめんなさい。
で、その発信の中でも「携帯料金値下げ」への政権の行政指導が大注目。
以前から菅氏は携帯料金は4割削減できると言い切っている。
こんな具体的な「政策」に対して無反応なメディアとはなにかと思う。
まぁテレビ各局は携帯各社からの広告料が生命線だから、批判は御法度か。
しかしこれにはほぼ全国民が巨大な恩恵を受けるのではないか。
携帯料金は毎月経費で多額。1台あたり1.5万程度はかかる。
これが4割削減ならば6千円カット。年間で7万円程度削減。
企業でいえばこれが通常10数台掛かっているから経費▲70-100万円。
「減税的効果」は相当レベルだと知れる。
これに個人所有の携帯を考え合わせれば、政策効果はたいへん大きい。
本来であれば野党勢力が訴えるべき政策を権力中枢側が打ち出している。
安倍政権8年間で中枢にいて「改革ポイント」を体感していた菅氏らしい。
いまの日本が抱える大問題は、やはり社会の「既得権益」の岩盤化。
携帯料金というのは、その極限的象徴なのでしょう。
こういうポイントでは、社会構造全体を知る保守政治家の役割が大きい。
官僚機構に対して「決定に従えない官僚は異動してもらう」とまで踏み込んでいる。
菅新政権と言うことで、携帯各社がパニックになっている報道もあった。
そして携帯各社の現状料金固定化を種々サポートし、
同時にそれを既得権益としている「業界構造」があるのでしょう。
その業界を指導監督するべき官僚機構・中央省庁組織も一体的存在。
「従えなければ異動してもらう」発言は、官僚機構に向けられた戦闘宣言。
さらに厚労省の再編、デジタル庁の創設という施策もアナウンスされている。
安倍政権最終期に、日本経済の再生に必要な中核的施策として
これらが特定された検討結果がこういった政策プランなのでしょう。
まことに現実的・具体的でこういう「政策論議」を政治には期待したい。

この1丁目1番地の携帯料金値下げについて、
菅氏はさらに興味深い「仕掛け」をしのばせている。
「もし値下げに同意できないならば、電波料金のアップも・・・」と。
言うまでもなく、携帯は国民の財産・資産である「電波資産」に関わる。
しかしそれは同時に、巨大既得利権であるメディアの存立基盤でもある。
そうです、違う言い方で電波利権そのものをクローズアップさせている。
別にTBSとか日テレとかテレビ朝日とかが、電波を持っているのではない。
かれらは国・国民の資産を借りてビジネスしているに過ぎない。
広範な情報取得がWEBに変化している時代に、
電波利用・許認可ビジネスの既得権益化は時代錯誤ではないのだろうか。
他方の新聞メディアは自由に発刊して、購読料・広告収入で成立している。
たとえ国から超一等地所有について各種の便宜供与を受けてはいても、
本質的に私企業であることは間違いがない。報道の自由は理解出来る。
しかし、電波媒体はあきらかに性格が違う。
企業としては私企業であるかも知れないけれど、放送拡散媒体たる電波は
あきらかに国民の財産であり、選挙によって国民信託を受けた政治権力、
そのハンドリングになる行政の「許認可」で成立しているビジネス。
本来、そのメディアに新聞事業者が資本的に関与することは論議もあるところ。
この巨大な闇、既得権益構造についてメスを入れる宣言。
そしてさらに行政府機構の非効率を切開するとしている。あらたな事業領域を
社会に創造していく可能性が大きいが、そこに正面から向かうとしている。
政治の右左に関係なく、閉塞した日本社会の既得権益構造を改革することは、
次代の日本社会の可能性を開く方向であることは間違いない。
推移を注目していきたい。・・・畏るべし秋田の脱・イチゴ農家長男。

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