ニューヨーク株式、東京株式とも下落に歯止めがかからない。
きのう朝10時にトランプ大統領が記者会見した。
そこで経済重視のかれとして市場への明確なメッセージが発出されると
市場関係者からは期待が高まっていただろうと思う。
しかし、わたし自身も驚いたけれどそこでの発表は
感染者が増大している欧州からの入国管理を強化するというアナウンス。
どうも状況を明確に認識しコントロール出来ているのかどうか、
初動対応でいち早く中国からの入国禁止を打ち出して感染者数増加を抑え、
いわば感染症対策として重要な「時間を稼ぐ」ことがアメリカは出来たのに
その後の「市場対策」にはどうも疑問符が付く。
市場はこれを受けて2350ドルの株価下落という反応。過去最大下げ幅。
東京の株価も前日下落していて、世界同時株安連鎖が止まらない。
ここで踏みとどまらないと今回の事態は危険水域に進展する可能性がある。
週末を控えどう動くのか注目。ただ今日明日(時差がある)「13日の金曜日」。
経済危機対応の段取り仕事で商工会議所などに情報収集に赴き、
ここ数日の経済的な動きをウォッチしているとまさに緊急時と実感する。
さてそういう中で各種情報収集を並行しているけれど、
地上波メディアとかの劣化度合いは目も当てられない状況。
感染症対策で社会の正常維持コントロールが最重要の局面で
ヒステリーあおりの愚行を繰り返し繰り返しやっている(ようだ)。
いまだに、医療崩壊に直結する「CRT検査をもっと拡大しろ」みたいな
不安心理拡散だけしかやっていない。ちょっと絶望的。
それに孫正義さんは救世主然として「100万人分の検査費用提供」という
ツイートをしたけれど、東日本大震災後の2匹目のドジョウはいなかったようで
非難囂々大集中でさっそく発言撤回に舵を切っているとのこと。
諸外国と比較して、パニックにならないように社会の安定は維持されている日本で
既存メディアはこういった愚を繰り返していていいのだろうか。
ちょうど電通の「日本の広告費」発表が行われて
ついに昨年、テレビ広告費がインターネット広告費に追い越されたけれど、
既成メディア報道の没落劣化の歯止めがまったくかからない。
そんななかWEB番組で元財務省官僚の高橋洋一氏が興味深い「分析」を発表した。
<高橋氏は左派政党・山本太郎の「れいわ新選組」の政策勉強会で講演したとき
立憲民主党・石垣のり子参院議員から「ファシスト・レイシスト」呼ばわりされた。
その根拠を公開質問したが社会的になんの返答もされていない。完全無視。
彼女はその後サクラ問題追及女性議員チームの花形で国会質問に立っていた。
左派系の美人議員ならこういう「ヘイト発言」も許されるのが日本の現状。>
・・・横道に逸れたけれど、高橋氏から
「中国での新型コロナ感染者数」について数学的推計が発表されていた。
中国という公式発表データが信用できない国で発症の感染病なので、
この疫病は実態が見えないことで世界の景気動向に大きな影を落としている。
そういった中国だけれど、しかし、武漢からのチャーター機での
各国への脱出者などの総数が700を超えている。この人々の発症状況から
中国の感染者の全体数字を「推計する」ことは数学的に可能としていた。
これは統計学の基本に基づくこととされ、テレビの視聴率の分析発表が
分母数600世帯からの計算で出されていることと同様根拠であり、
数学的にはほぼ正確と見なしうると解説されていた。その結果が上に示したグラフ。
赤い線が推計される感染者実数であり、おおむね発表の2倍以上。
中国が2度「統計集計方法を変えた」上で発表しているのが黒い折れ線で8万ちょっと。
「統計集計方法を変えた」前までは一応この推計値に近似して推移していたが、
「変えた」以降は、その最終発表時点の数字前後で停滞し始めた。
現状で中国の国柄については世界はアタッチしようもない中で、
この感染症の「実数」把握では、参考に出来る数字ではないかと思われた。
危機管理上はこういう数学的把握に基づいて考えていく必要があるのではないか。
Posted on 3月 13th, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究, 状況・政治への発言
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