この方の写真が出てくると申し訳ないけれど、
こころはネガティブな反応を示してしまいます。
本日、中国武漢発症の新型コロナウィルス「パンデミック」宣言。
ある感染症(特に伝染病)が、顕著な感染や死亡被害が著しい事態を想定した
世界的な感染の流行を表す用語とされる。
グローバル化した現代社会にとってもっとも危険な
「感染症」というものが、破壊的な威力を発揮してしまった。
各国は、まず自国内での蔓延とどう戦うか、
各国国民は、自国政府と運命共同体的に対処することになる。
ドイツのメルケルさんは、国民の6−7割が感染する予測を発した。
おおむね正しい現状認識なのだろうと思う。
科学的な考え方に立てば、こうなる可能性は高いと考えるべき。
グローバルに人が移動する現代で、疫病対策として、
国境の「水際」で完全に拡散を食い止めることはむずかしい。
周囲を海に囲まれた日本はそういう意味では優位な条件があるかも知れない。
しかしEUという社会実験では、イタリアで猛威をふるっている最中でも
「移動を制限する」ことは実行できなかった。
それをすれば、EUという存在自体が無力化するということなのだろう。
このグローバリズム世界で成果をもっとも享受してきたのが中国。
その国から蔓延した今次の事態について、
いま猛威に襲われはじめたヨーロッパとアメリカの社会が
いったいどのような反応を示していくのか。
疫病自体は時間の問題でワクチンが開発されやがて終息することが
確実だけれど、キモは国際政治状況にどう変化を加えていくかでしょう。
とくにアメリカ社会の反応がどうなっていくのか、
ここが決定的な指標になっていく気がする。
欧米社会では伝統的に黄色人種に対するヘイト感情が強いとされる。
すでにそのような事件が散発的にひき起こっている。
ただアメリカは移民に門戸を開いて発展してきた国家でもある。
現状ではトランプ大統領は、国民向けには安心感を演出するように
対応しているとされる。
しかしアメリカでの感染者数はうなぎ上りに上がってきている。
日本の感染者数はあっという間に追い越されてしまった。
そのアメリカ国民の世論動向が世界にとって決定的になるのではないか。
メルケルさんのコトバのように、これは新しいインフルエンザの1種として
受け入れざるを得ないという方向に向くのか、そうでないのか。
ここから予断の許されない胸突き八丁の局面が始まると思う。
しかし、きのうも各所に出掛けていたのですが、
この感染症による社会の破壊ぶりはすさまじいものがある。
これまで生きてきて、最高レベルに近い非常時であるように思う。
東日本大震災では震災後から東北各地を駆け回ったりしたけれど、
あのときは、日本だけの国内的な自然災害問題だった。
今度の場合は、世界中が大きくゆれ動いている。影響は甚大。
こういうときこそ日本と日本人は冷静な行動をとる必要がありますね。
Posted on 3月 12th, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究, 状況・政治への発言
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