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【大分/宇佐国は古代以来、九州屈指の聖域】


 ようやく全県踏破の最終地・大分県を巡り歩くことができた。少年期、修学旅行以外でははじめて旅行できたのがいきなりヨーロッパだったことで、帰国後いわば渇望するように京都や奈良の空気に湿潤したくなって、日本というものを心底、体感したかった。そういう時間を持てたことを深く感謝している。その後の人生で、遠隔地を歩く、知らない日本を巡るということは、最上の「数寄」になっていった人間。仕事の領域選択でもこのことは心理の基底で揺り動かしてくれていたと思う。
 それがようやく人生最終盤で「全地域・全県制覇」として叶えられたことが率直に嬉しい(笑)。やっと来られたぜ大分、であります。そのことを敬して「大分県立歴史博物館」逍遥させていただいた。
 <太古の昔、宇佐は九州屈指の聖域!
 宇佐平野を南から北へ流れる駅館川(やっかんがわ)東岸の台地上に、3世紀後半から6世紀に造られた前方後円墳6基を含む、数多くの古墳からなる川部・高森古墳群がある。宇佐風土記の丘はその地の史跡公園。
 ここは宇佐平野を見渡す丘にあり、長い間地域有力者たちが眠る聖域。とくに3世紀後半に造られた赤塚古墳は前方後円墳であることから、宇佐地域が九州で最も早くヤマト政権との結びつきを深めたことを示している。
 古代日本では地域の有力者が「国造(くにのみやつこ)」に任命された。古事記には宇佐国造として「宇沙都比古・宇沙都比売(うさつひこ・うさつひめ)」の名がみえる。
 宇佐国造がこの古墳群に葬られた可能性も高く、宇佐がヤマト政権にとって重要な場所だったことを示している。そういう重要地だから7、8世紀に仏教文化や八幡神文化が宇佐において盛んになっていく。〜宇佐風土記の丘の案内文より〜>
 古代「女系」天皇制になってしまう危機があった。女性天皇・称徳帝(孝謙上皇)との恋愛関係を利用した道鏡は、政治権力を握り次の天皇になろうとした。この日本国の男系男子の皇統の危機を救ったのが、宇佐神宮の神意(和気清麻呂による託宣)。
 そういう古代以来の国家の深淵たる知恵が深く根付いている地域。
 そしてこの九州から瀬戸内海を経てヤマト政権と深くつながり、さまざまな面で日本に大きな影響をもたらし続けた地域。北海道人として最後に訪れるのにふさわしいとも思えていました。

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English version⬇

[Oita / Usa Province: One of Kyushu’s Most Sacred Sites Since Ancient Times]
This is the land where the divine will of Usa Jingu—which prevented Dōkyō from ascending to the throne—was nurtured. We explore this prefecture, which has preserved its unique cultural traditions within the global context, with deep respect. …

 I was finally able to walk around Oita Prefecture, the last stop on my journey to visit every prefecture in Japan. As a teenager, my first trip outside of school field trips was to Europe—and upon returning home, I found myself yearning to soak in the atmosphere of Kyoto and Nara, as if to quench a deep thirst, and to experience the essence of Japan from the bottom of my heart. I am deeply grateful to have had that time. Throughout the rest of my life, walking through remote areas and exploring the unknown corners of Japan became my greatest “passion.” I believe this desire also served as a fundamental driving force behind my career choices.
It gives me sincere joy that, finally, in the twilight of my life, I’ve been able to fulfill this goal of “conquering every region and every prefecture” (laughs). “I’ve finally made it to Oita,” I thought to myself. Out of respect for that achievement, I took a leisurely stroll through the Oita Prefectural Museum of History.
 

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