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【東大・前真之先生授業に本日情報提供 WEB参加】


さて先週は年に一度の新住協総会にて関西出張。
Replan関西版の進行もあって4日間出張で、きょうから、
地震・ブラックアウト後の寒冷地住宅としての対応の情報づくり復帰であります。
ただ、明日には北海道工務店グループ・アース21の札幌例会もあり、
今回は弊社事務所もリニューアルしたので見学コース入り。
そういった対応もある上に、金曜日には地震対策・停電対策について
重要なインタビュー企画も予定していますので、いかにも再起動であります。

というなかですが、東大の前真之先生か ら本日の授業への情報提供参加について
その段取りについての打合せ連絡がありました。
本日午後の授業でふたたび東大工学部の授業に参加であります。
先生から先日電話をいただき東京でも今回の北海道のエネルギー危機について
大きな関心が寄せられている様子が伝わってきております。
東大工学部学生のみなさんの「レポート」も拝見させていただき、
全体としての若いみなさんのこの問題への意見が率直に伝わってきました。
まずはこのような問題について、東大工学部が授業の一環として
取り上げて論議していただけることに、その同胞的意識に感謝する次第。
今回は東日本大震災以来の広域停電であり、またそれ以上の
「全域停電〜ブラックアウト」が本当に起こってしまったことで特異な
日本全体の社会的「モルモット」地域に北海道がなったと言えるのでしょう。
だから、その巨大社会実験からどういった教訓を汲み取っていけばいいのか、
そういう問題意識を持っていただけることはありがたいと思います。
北海道は、過去にも「もし地域で独占的な金融機関が破綻したらどうなるか?」という
実質的社会実験を「たくぎん破綻」として実際に行われた経験があります。
そもそも北海道は日本的社会の基本構造、コメ生産をベースにした経済構造からは
相当に異端な土地としてながく日本領土ではなかった歴史を持つ。
それが、ロシアの南下帝国主義を最大の民族的脅威として、明治になって
大急ぎで開拓しはじめたという歴史経緯を持っている。
そういう意味では日本の社会共有性からは「外地」という認識もあり得る。
今回のエネルギー、電力危機はまさに産業経済の基盤インフラである電力が
北海道ではここまで破綻寸前であった現実をあきらかにしてしまった。
で、短期的には「もし厳冬期にブラックアウトが再来したら」という
生命維持のためのエネルギー的自己防衛も必要だろうし、
長期的には、この北海道を経済的な国土として使っていくのであれば
確実性の高い地域エネルギー政策を考えていかなければならない現実も示した。
日本全体のGDPは530兆円程度で、北海道は18.5兆円。
それが今回約4,000億円、率にして対GDPで2%以上が損失した。
そうした社会復元に際してやはり安定的なエネルギーの確保は
なによりも最優先されるべき問題ではないか。
まず、それをどうするのかが緊急に問われなければならない。
わたし自身、ブラックアウト後の毎日新聞の紙面に意見投書告発したのですが、
このようなマジメな社会復元のためのエネルギー論を捨象している
いまの「マスコミ」の無責任なありように、強く異議申し立てをした次第です。

こういった基本認識に於いて、学生のみなさんの多数派意見はぶれていない。
たいへんリアリストで真摯な意見の数々に力づけられる思いがしています。
その上でどう具体的にエネルギーの問題を考えたら良いのか、
討論機会をいただけたことに深く感謝したいと思っています。
<画像はNHKニュースWEBとわたしの発言メモまとめ書きより>

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