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【交通事故と住宅断熱 啓蒙教育の格差】


住宅の断熱がなかなか進まない結果、
家庭内での「不慮の事故」というかたちのヒートショック死が
交通死亡事故を上回っていることはよく言われている。
たぶん、この現実には政府の政策的関与の相違も関わっている。

わたしは3月生まれなので、3年に1度、
ほぼ正確にこの時期に運転免許の更新時期がやってくる。
悲しいことに「5年に1度」だったのは、長い運転歴で1度しかない。
適度に交通警官さんのご厄介になることで、しかし、
最新の「交通行政指導」という情報を受けられるメリットがある(笑)。
それもなんと2時間というリッチな内容の「違反者教習」。
まことに親切ていねいに最新の「交通の科学」教育を更新できる。
っていうように書いたら、すごくトクしているように感じられるから
これは一種の言葉のマジックでしょうかね(笑)。
なんですが、事実、今回の教習では驚かされる最新知見がもたらされた。
上の写真のような「心理テスト」を受けることが出来たのです。
わたしはメディアの人間なので、行動心理分析の知見に裏付けられ、
なお、一般人にわかりやすいこの「自己診断」システムに感動した。
A4見開き程度にコンパクトにまとめられていながら、
行動心理学的分析が科学的に組み込まれていて、まことに自然。
表現物としての完成度の高さ、わかりやすさに強く共感した次第。
わたしの場合、内心の悪魔のささやきを必死で封印して(笑)
きわめて常識的な平常心で答えたので、
結果は「たいへんよくできました」だったのですが、
悪魔のささやきを正直にさらけ出せば、それが交通事故に繋がることも
よ〜く理解出来たという意味では、まことに有意義。

この講習を終えて帰り道、家庭内ヒートショック死への対策は
この交通行政ほどの科学的対応にはなっていないと、ふと気付かされた。
冬場の家庭内温度差、居間と脱衣室、浴室を行動循環するなかで、
激しい温度差から、心不全にいたるのがヒートショック死ですが、

死亡事故者数はこっちの方が上回っているのに、
この交通死亡事故対策への政府政策関与と比較して
いったいどれほど有効な「住宅断熱」普及啓蒙努力が払われているのか、
ということに思い至ったのです。
交通安全普及についてここまで科学のメスがわかりやすく入っているのに、
住宅断熱についてのユーザー教育はほとんど手つかず。
ZEHとか、長期優良とか補助金での「誘導」も否定しませんが、
もうちょっと住宅行政にも科学的啓蒙がはかられていいのではないか。
交通行政ではクルマの製造性能規定から維持管理の車検制度、
そしてこのような人間啓蒙努力に至るまで、正当な努力が払われている。
ことは人間の生命財産に直接関わるという意味では、
この両者にことの軽重はないのではと思われてなりません。
みなさんいかがお考えでしょうか?

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