さて、「戸建て注文住宅」のマーケティング、
同時に「地域工務店の戦略マーケティング」というテーマに
しばらくの間、こだわって深掘りしていきたいと思っております。
今回の青森でのトライは、こうしたテーマを今後追求していくための
いわばキックオフとも捉えていた次第であります。
こういったことを考えて行くには
戸建て住宅の本質ってなんだろうか、
ということを深く考えていくことに他ならないと思います。
で、まずは、人間が住宅を求める究極の目的の分析。
表題のようなことに絞り込まれていくのではないかと。
考えてみれば、人類史的に考えてみて
わたしたちは、先祖のさまざまな経験知、体験の蓄積、長い経緯の末に
それぞれ、生誕の地を迎える。
親にとっては、それこそ人生をかけて選択した結果が、
つぎの世代にとっては「ふるさと」になる。
ずっとこういう世代経験が積層する固定的な社会であることもあったし
移動が常態化したような社会であったこともあった。
固定化か、流動化かは、その世代が経験する時代環境によって
大きな違いがあると思われる。
しかし、そういった個体差を超えて、「住む」ということの
いわば「人類知」のようなものは存在するだろうと思う。
「住めば都」というコトバがあるけれど、
そこに住み暮らすことに、最大の魅力体験を経験したいと思うことは
多くの人にとって、わかりやすい住宅の楽しみではあるだろう。
地域工務店という言語特定よりも、
やはり「住まいの作り手」という特定の方が似つかわしいだろうと思う。
人間が住む土地をどこに選択するか、という経緯・プロセスは
さまざまではあると思うけれど、いったん決まってしまったら、
「どう楽しめるか」ということが、最大のテーマになる。
その個人の嗜好傾向をも超えて、地が求める自然な切り取り方、
その土地を楽しませることに、作り手は集中力を高める必要がある。
いわば土地の魅力の感受力という部分だろうと。
写真はわが家の新築等時の写真であります。
わたしはこの新築の時に、はじめて地面に足を止めて住むという
そんな意識を強く感じていたと思います。
こういうことを意識してつくる注文住宅の良さは、
かならず、それを見る多くの人にもわかりやすく伝わるに違いない。
そしてそのようにつくられる家が多く集積する街は、
より魅力的になって行くに違いない。
資産価値を高めると言うことは、そこに暮らす人間に共通する
責務に近いものなのだろうと思う所以ですね。
Posted on 2月 18th, 2016 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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