仕事でDTP、要するに出版・印刷の仕事でMacを使っているので
Apple製品には、もう20年以上も付き合ってきている。
最初のウチは、Windowsの市場攻勢の中で、どんどん市場規模が縮小し
それへの反転の切り口をまったく持っていない経営が続いていた。
そういった状況のなかで、次世代OSの自社開発も出来なくなっていて
それを持っていたNEXT社を1996年に巨額で買収した。
同時にAppleに復帰したスティーブ・ジョブズは、前CEOでかれの復帰をもたらした
アメリオさんを経営から追い出して、自ら「iCEO」に就任した。
まぁ、「臨時の」みたいな肩書きで、どこまで本気なのかと思わせたけれど、
その後のApple再建のお手並みは見事だった。
最初に、というか決定的に重要だったのがMicrosoftとの和解だった。
Appleのプレゼンテーションにビルゲイツの巨大スクリーン画像を登場させて
競争相手であるMicrosoftから資金導入することに
Appleユーザーの理解を得た。
この決断は、かれ、スティーブ・ジョブズ以外の人間には出来なかっただろう。
かれは冷静なビジネスマンであり、
この時点でAppleがツブれたら一番困るのは、実はMicrosoftだと
正しく見切っていて、しかもそれを実現できるだけの人間関係を持っていた。
後年、ジョブズが死ぬときに、ビルゲイツと再会を果たしたとも聞いている。
恩讐を超えて、戦友としての思いを共有していたのだろうなと、側聞した記憶がある。
そこから破綻寸前だったMacOSをモダンOSに根底的に改造した。
しかしそれも、上手に時間を掛けて移行させることに十分に留意してくれたので
わたしたちMacユーザーはスムーズに安定的なOSに乗り換えられた。
たぶん、現在に繋がってくるApple躍進のベースはここなんだろうと思う。
OSが安定したことで、はじめてiMacなどの市場攻勢に打って出ることが可能になった。
そしてそのDNAが移植されたiOSが開発され、
パソコンメーカーである、印のコンピュータという名前が消えて
社名がAppleだけになった。
いま、メイン商品になったiPhoneのバージョンアップ告知イベントと
抱き合わせで、ふたたび新たなデバイスに航海をはじめた。
Appleウォッチという名前に落ち着いた腕時計型デバイス。
まぁここまでAppleに寄り添ってきたので
たぶん、死ぬまで使い続けるしかないのでしょうね。
さぁ、今回のAppleウォッチ、価格の約40,000円と販売先はどこなのか、
そして流通形態は?
など、いろいろ未確認ですが、
ある魅力は持っているでしょうね、むむむ。
Posted on 9月 10th, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: Mac.PC&DTP
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