きのうは、新宿周辺にいて
今朝も早くに用事もあるので、新宿で投宿。ということで、
前から人に聞いていた「温泉付きカプセルホテル」というのを体験しています。
このカプセルホテルって、喰わずきらいではないけれど、はじめて体験するモノ。
やっぱり好奇心というのが、いちばん大切だと思うのですね。
まずは、チェックインのときになにやら、いろいろの説明を受ける。
え、そんなにいろんな知識が必要なの?っていうところですが、
やむなく従順に言われたとおりに。
まず貴重品は、ゴルフ場などと同じようなフロントの目の前のキー連動ボックスへ。
で、そのあと、荷物をロッカーに収納する。
わたしは、LAN接続ケーブル付きのボックスをお願いしたのですが、
その場合でも、どうも「個室」ではないので、
PCワーク作業のときには荷物を持ち込んで作業して、
それが終わったら、ロッカーに収納する必要性がある。
なんとも面倒だけれど、まぁ慣れると、気にはならない。
こういうある必然性に沿った「行動規制」のようなものに対する「耐性」って、
大変面白みがある。
建築を考えるときに、基本になる「寸法」の概念って、
基本的にそういうものなのだろうと思います。
で、なんといってもカプセルホテルのその「狭さ」であります。
江戸時代の北海道西海岸沿岸部には、「にしん番屋」という
日本中から「やん衆」と呼ばれる出稼ぎ労働者が集められてきて
きわめて規格的なタタミ1枚だけの「個室空間」が装置されていたのですが、
やはり基本的には、その寸法感覚と非常に似ている。
人間の大きさはそれほど変わりがないので、当たり前か(笑)。
にしん番屋では、荷物は行李(こおりと読む。昔の竹編み製の旅行バッグ)を、
寝る枕の上の方に収納させていましたが、
それが、現代では別室のロッカーになっている。
入り口を見ていて、タイトルのようなことを想起したのですが、
まさに草庵茶室の「にじり口」そのものであります。
頭を下げて、カラダを2つ折りにして入らねばならない。
で、中に入るとテーブルを置いて座れば、
なんとか、PCデスクワークは可能な空間が確保されている。
まさに身体寸法に叶っている。
で、茶室や番屋とは違って、ここには温泉施設が24時間利用可能。
なぜか、「登別の湯」なんだとか(笑)。
入浴してみると、あ、この匂い、そう言われれば・・・、
そこそこ登別の湯感はある(笑)。
でもいいのは、サウナでしょうね。
アロマの香りの蒸気で汗だしさせるサービスもあった。
しかし、きっとこういう人体寸法の極限に挑むような空間サービスって
そのキモは日本人でしか、文化醸成できないのではないかと思いました。
茶という建築と一体になった文化を持っている民族だから、
こういう寸法極限でのサービスの「売り買い」が可能なのでしょう。
しかもそれを踏まえて激烈な競争が展開していく。
ある意味、日本のサービス産業の力が表現されていると思いました。
でも本当は、ここを出てから、
カラダがどんな答えを出すかが、いちばん重要なポイントなんでしょうね。
さてどういうふうになるモノか、ふむふむ。
あ、そろそろ・・・。
Posted on 11月 30th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 出張&旅先にて
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