きのうは日本学術会議での「未来を担う低炭素コミュニティの構築」という
まことにアカデミックな会議を取材・見学させていただきました。
主催は、「日本学術会議第3部土木工学・建築学委員会」のなかの
「低炭素建築・都市マネジメント分科会」という機構であります。
住宅の分野では省エネということは、きわめて身近な話題であり、
暖房や給湯の設備をどう考えていくのか、というようなエネルギー問題なのですが、
国レベルで見たときに、さまざまな論点が浮かび上がってきます。
そういった知見の現状をトップレベルの研究者のみなさんからの発表で
知ることが出来る、という機会だったわけです。
お誘いいただいたのは、日本建築学会会長でもある吉野博先生。
ということで、はじめて「日本学術会議講堂」という施設建物に行ってみた次第。
やはり最先端の知見の数々に触れるというのは、
たいへん興味を掻き立てられる。
発表は、論点の方向整理をされた吉野先生を含めて7人。
そのどの発表も、まことに深く「現代社会」に肉薄していて、
問題点の所在をあきらかにしてくれるものばかり。
日本は、世界に先駆けて「高齢化社会」に突入していくわけですが、
そのような「人口縮小プロセス」に於いての社会のありようという研究部分も、
世界的に見ても、それは日本が最先端で担っていかなければならない。
そういった意識が、発表者のみなさんに共通の認識として
存在しているということに、やや驚きの念を持ちました。
わたし自身も含めて、経済発展や社会の成長というのは
GNP的なアプローチでしか、基本的には想定してこなかったように思いますが、
現実にはこのような志向性をもって、最先端研究は進んできているのだと。
人口減少という問題と、社会のエネルギー抑制というような問題とが
同時的に解決を迫られているのが現実なのですね。
そしてそのためのアプローチを、さまざまな領域で研究されている。
その様子も具体的に肌で感じることが出来ました。
ひとつひとつの発表が、それぞれに興味津々で
これからじっくり、その録音データとレジュメを解析して、
今後に活かしていきたいと思います。
・・・しかし、なぜか、文系の劣等生であった自分が
いま、こんなふうな「学術会議」みたいなことに首を突っ込んでいるのか、
わが身を省みて、まことに不可思議な思いを禁じ得ません(笑)。
人生というのは、まことに不思議な展開を見せていくものだと思っています。
まぁ、そういうことだから、目が離せないし、面白いのでしょうね(笑)。
Posted on 11月 29th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅性能・設備
コメントを投稿
「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」
You must be logged in to post a comment.