きのうから北海道十勝に来ておりまして、
住宅建築関係団体・アース21の例会に参加しております。
で、写真はそのなかで印象的だった住宅の居間の様子であります。
この建物は2×4の住宅なんですが、
きっちりとした整形の面は床だけで
それ以外の5面、壁の3面と手前側のテレビのある面の家具も含めて
区画された空間を構成しています。
天井もやや傾斜している天井なので、
6面の内、定型的な面は床だけという、
ただしその床も、ほかの部屋からは1段下がっていて
大きく変化しています。
したがって、全部が変形な空間を構成しています。
スペースはまったく仕切られた空間なので、静かにテレビを見て過ごす空間。
すごく落ち着く場所になっていて、
見学に訪れたメンバーたちはまったりとこの場所にたたずんでおりました。
2×4はどちらかというと、合理化を最優先させた工法だと思うので、
床・壁・天井の6面とも定型的なかたちが一般的です。
海外、アメリカなどの住宅ではごく少数で不定型な、
自由な造形空間を作っているケースを散見するケースもありましたが、
ここまで自由な空間性はあまり見たことがない。
日本人の感受性の中に、不定型への傾斜というのは無視は出来ないと思うのですが、
さすがに2×4でこういう形状を選択するとは思われませんでしたが、
まぁ、やっぱり日本人、好きなんですね。
いやむしろ、あんまりケースがないとなると作りたくなってくるのですね。
で、そういう空間に建築の作り手、プロたちが喜んでいる。
そういった現実があります。
その「喜びよう」のほうに興味があったのですが、
どうもそのなかに、感覚的な不定形への傾斜がやはりあると思われたのです。
テレビを見る、というような感覚的な空間には
定型的な空間性である必要がなく、
むしろ、非日常的な「破」の空間性の方が好まれるものなのかも知れません。
どうもそんな感想に襲われておりました。
ふ〜〜〜む。
Posted on 6月 12th, 2013 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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