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関西空港の搭乗口

先日、久しぶりに関西空港を利用しました。
疲れ切ってなんとか空港にたどり着いて、やれやれこれで北海道に帰れるぞと
安堵するほんの少しの時間でありますが、
どうも配置レイアウトが、よく理解できませんでした。
この写真は出発時間が近づいてきたころの搭乗口周辺の様子です。
搭乗口が写真右手奥にあるのですが、それに対してこの写真では左右方向が
あんまり広くない。
待合の椅子がたった並列4席ずつ、写真ではこの手前側に向かって延々と続いている。
ということは、端の方の椅子に座ると、
搭乗口まで、かなり長い距離をずっと歩かなければならない。
それもいったん奥までずっと進んでから、搭乗口側に戻ってこなければならないのですね。
結構な荷物を持っていると、そういう無駄な歩きはしたくない。
なので、搭乗時間が迫ってくると
みんな誰も椅子には向かわず、写真左側の窓の手すり周辺に集中し出す。
それも搭乗口真ん前には太い柱があって、見通しも良くない。
うっかりすると搭乗案内サインが奥にいると見えないだろうと思われます。
で、搭乗が始まると、左右幅の狭いなかを長い行列になって行かなければならない。
搭乗のアナウンスも、遠い椅子に座っていると十分に聞き取れないことまである。
早い時間に待合の椅子に座っていても、
いざ搭乗の時にはギリギリの一番最後に搭乗するようになる可能性もある。

まぁ、建築のことに関わっているので
こういう「設計」について見方が厳しくなっているのかも知れませんが、
ボディチェックが済んで、搭乗口付近まで来て
「あれれ・・・」
待合の椅子の空いている場所を探すと、ずっと先の
お隣の搭乗口の近く付近まで行かなければならないのですね。
ざっとの距離感では100mくらいはありそうだったのです。
だからみんな面倒になって、搭乗口付近の窓手すり付近がごった返すようになるのは自然。
よく見ると、4席しか座席を用意していないこのエリアに
ほとんど使用することがないと思われる上下階往復用の
幅の広い階段もあって場所ふさぎになっている。
普通、いろいろな空港では搭乗口周辺に座席を窓面に向かって奥行きたっぷりに
最低10列くらいを用意してあって、
搭乗時点で、そう長く歩かなくてもいいような設計配慮がある。
それも眺望的に窓に向かっているので、気分的にも明るくなれる。
ところがここでは、お互いの座席や空港内の空間に視線が向かざるを得ない。
関西空港って、大阪からもえらい遠くてただでも評判が悪く、
わざわざ埋め立てまでした土地利用にしては、
建築まで、どうも顧客無視の設計になっているのが残念だなぁと思われました。
そういえば、飛行機の離発着時にはこのターミナルビル全体が、
体感でもわかるくらいに、振動が伝わってくる、
まるで地震でもあったのか、って思うほどであります。
やや疲れて、重い荷物を持って搭乗口に向かうひとたちには
どうもあまり優しさの感じられない空港だと感じた次第。
羽田は巨大空港なので、迷子になるほどに広大ではありますが、
その辺は電動の歩道などでカバーしていて、待合に着けばスムーズな動線が確保されている。
北海道の新千歳も、同様でコンパクトで疲れないようになっている。
前から何度か関西は利用して、この点は気付き続けていまして、
やや意地悪かなぁと思いつつ、
問題提起として、書いてしまいました。
みなさんどう感じられているのでしょうか?

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