宮城県蔵王町にある温泉であります。
温泉と言っても、べつに商売っぽくなくて
由緒は、東北自動車道の工事の時にたまたま温泉が湧きだしちゃったということ。
あまりのあっけない由来で、拍子抜けであります。
ふつう、温泉と言えば、なにかこう、
えらいお坊さんが苦難を重ねて開拓したとか、
それらしいフィクションに飾られて、縁起が起こされていくのが
それらしい筋道だと思うのですが、
まぁ、味も素っ気もなく、
たまたま道路工事をしていたら、出てきましたという、それだけ。
噴出温度が49度で、それが空気に触れて
冷まされると、ちょうど43度くらいの温度に自然に下がっていく。
まことに適温と言うことで、
地元のみなさんが、田んぼの一隅に湯のたまりを作って
ほんの少しの小屋がけをかけるくらいで入って楽しんでいたそうです。
写真は足湯の様子なんですが、
湯の色はごらんの通りの泥湯。
タオルなどは、ちょっと湯の近くに置いておいただけで
どんどん泥に染まっていくほどであります。
現在はきちんとした建物が公営で建てられていて
地元のみなさんが毎日のように通ってこられるのだとか。
町内の70歳以上の方は、入浴が100円という超格安とあって、
客足が途切れることがないような様子です。
わたしは町外一般客なので350円の入浴料。
引き戸を開けた途端に「あ、これは・・・」という
いい温泉の極上の薫りが
カラダいっぱいに包み込んできてくれます。
湯船が一つあるだけで、
他にはサウナがあるわけでもなく、露天風呂もないので
湯船に全身ではいるか、足湯のようにして汗を出すか、くらいしか
過ごしようはないのですが、とにかく、
湯が、いい。
これでは、飽きることがないだろうという感じであります。
なんでも、来るときには歩けなかった人が帰りは歩いて帰ったとか、
子どものアトピーにいいとか、
民間湯治治療効果も口コミで伝えられているのだそうであります。
真偽のほどはわかりませんが、さもありなんとは思います。
他に過ごしようもないので、
30分くらい入っているのが限度ですが、
そのあと、湯冷めがなかなかしてこない。
しばらく裸でいても、まったく体温が高いまんまなんです。
そのうえ、全身を包んでくれている湯の香が
陶然としたここちよさを持続させてくれている。
まことに穴場を発見したる思いです。
連絡先は、お隣にある「白鳥荘」電話0224-32-3960
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Posted on 3月 3rd, 2012 by replanmin
Filed under: 出張&旅先にて