本文へジャンプ

初めてなのに「懐かしい」風景

昨日に続いて「宮城大学」キャンパスの写真です。
この大学、仙台市郊外の丘陵の起伏のある地域に建っています。
通行量の多い通りから、駐車場に誘導され、
キャンパスには、そこから徒歩になる。
で、2〜3分歩くと、ご覧のような場所に至ります。
手前アーチ状のものは、いくつかあるキャンパス建物を繋ぐ通路に
掛けられた屋根です。
なぜか、建築の形態というか、
建物から景観を区切る装置に、
ヨーロッパ的な印象を持つのは、わたしだけでしょうか?
どうもこういう風景に異国的というか、
日本的なデザイン感覚と言うよりも、ヨーロッパの箱庭的な
そういった感受性を感じます。
あちらのほうの観光用風景写真にこういう構図が多いという刷り込み?

アーチ、という概念そのものが組石造の伝統的形態というか、
革命的に進歩させた工法なのだという知識が甦ってくるのか
どうもこういう風景に簡単にやられる。
そのうえ、ここにはキッチュにも
犬の置物が連続しておかれていまして、
マグリットの絵画のような、日常性的なシュールレアリズムを感じる。
そのように見ていると、前面の池も
なにやら、箱庭装置的な遠近法デザインを活用しているように思います。
実際よりも、ずっと距離感を感じるように
そういった意図的な植栽計画がされているように思われる。
この「見える風景」そのものが巧まれた芸術のようにも見えてきます。
あとで、建築の先生に聞いたら、
設計は大手ゼネコン設計部のようなのですが、
どういったコンセプトで取り組んだのか、
興味を覚えた次第であります。

なぜか、この風景を見ていて
「なつかしいなぁ・・・」と思わず、見入ってしまった。
時間が約束時間に遅れていて、
急いでいたにもかかわらず、
「まぁせっかくきたんだから、ゆっくり見て行けよ」
っていうように、
設計コンセプト意図から言われているような気がしてきた次第。
楽しく見学させていただいた光景であります。

Comments are closed.