全国で新型コロナ禍の大嵐が収まりません。
北海道では札幌市内の「呼吸器科」病院でクラスター感染が広がり、
そこだけで20人の感染者が発表されている。
なんと、物品の納入業者さんも感染という発表まで。
世界的に言われ危惧されている「医療崩壊」とは、
まさにこうした「最前線」での機能マヒが管理不能な状況を生むこと。
呼吸器科ということで新型コロナの発症から考えれば専門の病院に
多くの人が救いを求めて出入りすることは至極当然だと思います。
逆に言えばまだ持ちこたえているそれ以外の病院関係者のみなさんの
感染阻止努力は想像をはるかに超える困難。現状はそれと闘っている結果であり、
いま現在なんとか、社会としての「防衛力」を発揮してくれているのだと思う。
そう考えれば、不幸にしてクラスターとなったけれど、
積極的に患者を受け入れてきた結果でもあるのではないかと思います。
医療最前線での負傷退場ではあるけれど、捲土重来を期待したい。
全体としての日本医療がなんとか踏みとどまっていただけることを期待して
ヒステリーに陥らず、巣ごもり忍耐を受け止め冷静を維持しましょう。
昨日は「般若心経」と「写経」みたいな日本人的精神沈静化方を考えた。
読者投稿からはそのほか、禅とか茶とかの日本文化のススメもいただいた。
わたしの場合、禅は忙しいのでムリ、茶はコーヒー道系なのでピッタリしない。
しかし、鳥獣戯画のような「大和絵」系の絵画鑑賞には強く惹かれている。
京都高山寺まで鳥獣戯画真筆を見学もしてきた。
このような精神の癒しにはやはり日本画への数寄が効果的ではないか。
日本画は日本人のこころが造形感覚・表現感覚として表出したもの。
で、わたしはこのコロナ禍以前、大量の北海道の資料映像を収集していた。
その江戸期までの図版類から、この絵を発見した。
新型コロナ禍発生以来、動物たちの様子が癒されるということで、
動物園が人気が高まっているのだとか。
わたしもイギリスの都市封鎖住宅街に周辺の自然からヤギさんたちが
わが物顔で人間界・住宅街を闊歩している様を取り上げた。
この絵は江戸期安政年間に描かれた北海道に生息する「エトピリカ」図。
以下Wikipediaの記述では、
〜エトピリカ(花魁鳥、アイヌ語:Etupirka)Fratercula cirrhata は、
チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥。鮮やかな飾り羽とくちばしが特徴。
体長40cm・体重750gほどでハトよりも大きい。エトピリカとはアイヌ語で
「くちばし(etu)が美しい(pirka)」という意味で、名のとおり
橙色の大きなくちばしをもつ。くちばしは縦に平たく縦に数本の溝がある。
足は橙色で顔と足以外の全身は黒い羽毛。冬羽は顔が灰色で飾り羽がなく、
くちばしの根もとも黒っぽいが、夏羽では顔が白くなり目の後ろに黄色の
飾り羽が垂れ下がり、くちばしの根もとが黄褐色の独特の風貌となる。
頭部が鮮やかに彩られる様から「花魁鳥」(おいらんちょう)という別名も。〜
なんとも表情、体躯ともにかわいらしい。「がんばれ人間。」
説明の手書き文字も、いかにも人間的な愛情が籠もっている感じがする。
緊張しやすいこういった時期には、このような日本画を眺める時間も
こころを平安に保ってくれる効果があるのではないか。・・・
Posted on 4月 16th, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究, 状況・政治への発言
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