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【9.26-27新住協総会 in 仙台に参加】


26-27日と仙台で開催された新住協全国総会に参加。
北海道内では顕著なのですが、基本的には高断熱高気密住宅運動は
いま、世代交代期に差し掛かってきて、
どのようにその運動を根付かせて日本の住宅建築風土、構造の中に
定着させていくのか、ということが課題なのだと思っています。
そのなかで北海道は建築内部の気候環境を制御する技術が
特定の作り手だけのものではなく地域全体として共有されつつあり、
そのレベルをしっかり維持しつつ、どう社会的に認知を拡大するのか、
ということが最大の課題。歴史的に住宅建築に深く関わる地域政府・北海道と
地域の工務店+建築家などのシンボリックな新たな「枠組み」が進展しつつある。
そういうなかで技術集団として、どのような役割を果たすべきかの
模索が続けられてきて、そのなかで世代交代が大きなテーマになっている。
わたしどもも含めて、今回の総会参加では北海道の作り手は次世代が中心。
30年を超えた実践活動の中心世代は一歩道を譲ろうとしている状況。
そんな空気感が支配的だと感じていました。
そんな空気も反映してか、今回の総会では北海道からの「発表・提起」は
2日間を通してありませんでした。

一方で本州、それも関東以南地域では、
蒸暑の夏、という北海道とはややニュアンスの違う、
より広域地域の室内環境制御の基本的な主要テーマに向かって、
まさに取り組みを始めた熱い「ファーストペンギン」世代が中心層。
北国発の住宅内部環境制御技術を学んだ人たちが
本格的にやっかいな「ニッポンの夏」に向かって叡智を傾けている。
そこで展開される技術言語はエアコンに関連する空気質論議。
結露についても「夏型結露」との戦い、あるいは、
エアコン冷房での必然的発生水分のコントロールが主要なテーマ。
2日目の主要発表者である新潟オーガニックスタジオの相模氏の豊かな語彙では
従来、エアコンの設備開発企業内部で論じられていたような内容を
よりヒューマンな素材や技術を使って建築的に立ち向かっている、
いわば中世の「一向一揆」みたいなカタチで環境技術を「民衆化」させている。
事実、鎌田紀彦先生からも「最近、エアコンメーカーからの
技術情報提供が細り気味」というような話題も出ていました。
メーカーにすると「エアコンが売れなくなるんじゃないか」という危惧。
こうしたファーストペンギンのみなさんに共感しつつ、
では北国人はどのように「血肉化」できるのかと自問もしていた。
やがて温暖化が加速して、こうした論議が北国のあすの住環境に
決定的「要素技術」になっていくと考え、学んでわがモノとしていくのか、
あるいはそれに共感しつつ、また別の志向性を探っていくべきなのか。
いずれにせよ、全体として運動の変化・移行期と感じた次第です。

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