って、北海道外の方から言われました。う〜む・・・。
そうなんだろうか、言われるまでまったく考えたこともなかった(笑)。
郷土愛的には褒めていただいてすごくうれしいけれど、
ホント、考えたことがなかったので面食らう。
で、そんなことがホントに一般的に言われているのか、知りたいと
WEBでググってみたら、
北海道の形が美しいから日本が美しい!その形のバランスの良さが際立つ!
というページがトップで表示されました。
「その形のバランスの良さが際立つ!見た瞬間その良さが分かります。
それが北海道の形にある!」
「北海道の地図を見れば見るほど、魅力に満ちた素晴らしい形をしています。
形のバランスの良さが—–抜群に美しい」
と感嘆してくれております。
著者は1981年に日本の建築家名鑑/新建築社から日本の建築家500人に選ばれた
堀江武之さんという方です。横浜で設計事務所をされているようです。
「最も形が好きな都道府県ランキング」というのがあるそうで、
第1位 北海道 138人(40.3%)
第2位 千葉県 22人(6.4%)
第3位 東京都 21人(6.1%)
第4位 愛知県 16人(4.7%)
第5位 新潟県 12人(3.5%)
っていうように話題を展開されていました。
建築の設計を業としている方であれば、
いわゆる「カタチ」についていろいろな思惟を巡らす仕事でしょう。
理解はできますがさて、この論拠になっていたランキングですが、
北海道と他県を「比較する」のはどうなんでしょうか?
北海道はひとつの島がそのまま県境になっているので、
いわば神さまの作りたもうた造形であるのに対して、
各都府県は人為的な区分がカタチになっているので、
いわば神さま対行政区分(笑)というようなハンディキャップがある。
たぶんこの神さまの業が、カタチに決定的な影響があるのだろうと思う。
地球上での空間位置にあらゆる自然条件要素が全部入った上で
もっとも合理的に地形のカタチは決まっていくものでしょう。
木は必ず太陽に向かって伸びていき、枝葉はもっとも太陽光を受けるように
合目的的な形態になっていくように、
地形というものも、その条件下でもっとも自然な造形をつくる。
全地球でももっとも活発な西部太平洋での火山活動の結果、
アジア大陸に沿って弧状列島が形成された。
それらが多雨の気候や海流の影響などが積み重なって
長い年月を掛けて現状のカタチに至ったのでしょう。
ほかの四国・九州島と本州島との間の瀬戸内海とはかなり趣の違う
津軽海峡による本州島との微妙な、つかず離れずの位置関係。
さらにはこの北海道が日本国の地形のワンピースとして加わったことで
「右を向いた龍」といわれるような弧状列島のカタチが完成した。
こういう与条件としての美感に感謝しながら、
人為でそれをさらに磨いていくことが人間の役割なのでしょうね。
そんなことを漠然と考えていたら、
なんと古い友人から中学校時代の「地図」を貸してもらえた(笑)。
物持ちのよさに驚くけれど、1965年段階の地理的知見が集約されていて、
さすがに目が点になるくらい驚く記述もある。
勉強をいかにやっていなかったか、もう手遅れですが(笑)、
変わることのない日本列島・北海道の地形に魅入らされております。
Posted on 9月 1st, 2019 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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