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【住宅打合せは女性心理ファースト】

フランス語で住宅は「maison」(メゾン)と言う。
フランス語では名詞に男性・女性の区分けがあることはご存知の通り。
で、住宅は「女性名詞」となっているそうです。

で、世界に冠たる「戸建て注文住宅」国であるニッポンでも
いまや「住宅」というのは女性名詞とでも言える状況ではないかと。
住宅というのは「家族のための共有空間・気積領域」の形成が主目的。
そこでの「空気感」を支配するのは基本的に女性。
仕事への女性進出というか、女性が仕事してくれないと
基本的な労働力が決定的に不足しているので、
勢い、女性たちの社会進出が盛んにはなっていますが、
しかしそういう「共働き」であっても、住宅の空間支配は
やはり女性の意志決定力が最大のものになる。
世の男性たちが長い時間を過ごす住宅の内部のしつらいについて
あれこれ強い決定力を発揮できるかどうかと考えると
どうも、男性にはこういう「くつろぎがどうあるべきか」という
テーマについての深い洞察なり,判断力は発揮されていないと思う。
考えてみれば自然なことであって、男は外の世界で「戦闘」的に生き、
女は基本的には家を守ってきたという人類的経験が長い。
衣食住のすべてにわたって、女性の方がはるかにすぐれた感受性を持っている。
男は家に帰ればその女性に産んでもらってもいないのに
ごく自然に「母さん」と呼ぶことが多いように思う。
それは母性に対しての帰依が人間社会の安定に資するという常識の故。
住宅というのはそれらすべての要素の複合体なので、
女性的感受性が支配することになると納得できます。

こう考えてくると、
意志決定権者としての女性的感受性に目標を絞っていくというのが、
住宅事業の要諦であるという考え方も自然。
こういう理解をベースに意見交換していくと、
実にさまざまな大きな気付きが得られてくると感じています。
やはり住宅雑誌としては、どうビジュアル表現するかは、
常に意識する最前線的なテーマ。
たとえば女性にとっては家の外観とは、「わたしがどう見られるか?」に
直結したテーマなのだ、という理解に思い至る。
こう考えるとどんどんと深みが増していくなぁと。

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