全国的に見てZEH住宅率が最低レベルと言われている北海道。
とくにハウスメーカー以外の取り組みが乏しいとされていますが、
最近、徐々にZEH住宅の施工例を見るようになって来ています。
きのうは、恵庭市でキクザワさんのNearlyZEH住宅の完成見学会。
朝早く、別件所用もあって札幌から南下する道すがら、
寄り道して見学させていただいてきました。
外観で分かるとおり、屋根には20度と30度の2タイプの
太陽光発電が搭載されていました。聞くと5.2kw搭載。
北海道でのPV搭載については屋根板金の強度、保守管理の問題もあって
安全側での判断でこの搭載量、乗せ方にしているということ。
積雪荷重とかの計算も加味しなければならないし、
屋根板金への施工強度維持負荷も考えれば、
建物のメンテナンスも考慮して長期的リスクに敏感にはならざるを得ない。
そういったなかでは、NearlyZEHが北海道では現実的。
経産省が北海道にだけ、フルZEHに対して75%達成という
独自のNearlyZEH基準を認定したこと自体、
制度上の「地域間格差」の存在をハッキリと認めたに等しいでしょう。
きのう伺ったときには、たくさんの見学者で入れ替わり立ち替わり
7〜8組の来場があって多忙で詳しいスペックは聞いていませんが、
壁の断熱は230mm相当。2×6の140mm充填断熱に90mm付加断熱。
キクザワさんとしてはごく一般的な性能仕様でNearlyZEH達成。
暖房はエコジョーズで床下にメイン暖房装置があって、
室内空間には玄関や脱衣コーナーなどに輻射パネルがある程度。
印象として暖房装置による制約の少ない開放的な室内空間になっている。
室内は塗り壁材のオフホワイトが基調で、床材や壁材、建具などの
色調が雰囲気を構成して、ナチュラルな仕上げを心がけている。
訪問したのは10時からの公開時間のはじめ、
11時くらいだったのですが、前述のようにたくさんの来場者で
質問などは遠慮気味にさせていただいていました。
最近、もともと地域の優良ビルダーに絞ってこられるユーザーと
ハウスメーカーとの話し合いに疲弊しきったユーザーとが半々程度とか。
そういう意味では最近の注文住宅希望層は本物志向で
嗜好性、志向性のレベルが高くなっていて、自社への囲い込み優先で
資金計画相談主力のハウスメーカー営業対応では限界が出てきているのかも。
そういったユーザーの数がたいへん増えている実感が強いとのこと。
実際、たくさんのユーザーさんにお目に掛かり、
なかには「Replan、いつも見ていますよ(笑)」という
うれしい声も聞かせていただきました(笑)。ありがとうございます。
ZEHということでの特別なプラン変化や制約などは見られず、
ビルダーとして普段通りの丹念な作られようの住宅でした。
プラン的なことはあした書きます。
Posted on 3月 26th, 2017 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング
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