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【日本の窓、樹脂サッシシェア10%突破】

先日、ある建材商社さんトップから伺った。
昨年の窓サッシの出荷統計で、ようやくにして樹脂サッシが
シェア10%を超えたというニュースでした。
「・・・」というのが率直な感想。
そういうことがいまだに「ニュース」バリューを持っているのだという気分。

ご存知だと思いますが、北海道では
こと戸建て住宅の世界では、アルミサッシというものはほぼ流通していない。
あえて流通業者さんから仕入れようとすると、
樹脂サッシよりも割高になる、という話すら聞いたことがある。
熱損失が樹脂とアルミでは格段に違うので、
寒冷地住宅でアルミサッシを使うという根拠はありえないのが常識。
写真はことし築26年目のわが家の窓ですが、
そんな情報を聞いていて、窓はスウェーデンから直輸入して
木製3重ガラス入りを採用していました。
ずいぶん割高だったけれど、人生の選択としては信念を持てた。
人間が居住する環境を構成する素材の中で
外界との豊かな接点を創り出す窓には、
やはり美観とか、育っていく子どもたちにも情操的要素もあるのではと、
あるこだわりをもって選択していました。
当時としては樹脂窓ではガラスを3枚入れるものはなかったのです。
最近大手のYKKが樹脂の3枚ガラス入りも発売させてきて、
それに最大手のLIXILさんも最後発として参入してきたそうです。
こうした点についてははるかに終わった話題の地域なので
こうしたニュースに、まさに大きな距離感を抱かされる。

まぁ北海道的現実は、ほかの日本地域に於いては
特段大きな動きになるわけでもないのは、わかってはいますが、
それにしてもいまだに9割程度がアルミサッシというのもすごい。
たぶん、アルミサッシの工場生産ラインの設備投資の減価償却が、
ようやくにしてメドが立ってきて、
大手各社さんが徐々に樹脂窓生産ラインを拡充させてきた結果が、
こういったニュースになってきたのだろうと思います。
いろいろなもののシェアに於いて10%というのは有為な分水嶺だそうで、
そこから半数程度までは、一気に変化する可能性がある。
ただし、集合住宅では依然として樹脂よりもアルミという構造が
継続しているとされているので、予断は許されないかも知れません。
いずれにせよ、人間の「住む」環境を外界から区画する
窓サッシは、住宅性能意識においてかなり重要なベンチマーク指標。
ユーザー心理や,住宅世論における変化を興味を持って
見届けていきたいと思っています。

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