本文へジャンプ

【エスカレートする金正恩・北朝鮮危機】

3137

本日は安全保障ネタであります、ご容赦を。

北朝鮮の核開発・ミサイル発射などの挑発行動が暴走している。
これまでの政策の完全な失敗をオバマ米大統領は痛感しているようだ。
アメリカにとっては中東情勢が最大の問題であることは今後とも違いないが、
中国に対して「覇権国家」としての一定の存在意義を認めて
東アジアにおいて6カ国協議でのイニシアティブを渡し続けてきて、
そのことを冷徹に自らの「台頭」に利用し続けてきた中国のふるまいにも
いまや歯止めが利かない状態になってきた。
核実験を年に2回も実施できる国際環境は、中国の海洋でのふるまいと
連動して生起していることは明らかであり国際的共通認識になってきている。
オバマ政権末期のこの状況は、アメリカの戦略の破綻を示している。
中国はアメリカの艦隊が南シナ海で活動を活発化させても
「既得権益」を決して手放そうとせず、
また中国自身のその「野望」のために北朝鮮の暴走を利用してきている。
この期に及んでも韓国のTHAAD配備を声高に非難している中国は
北朝鮮の暴走ぶりとどこが違うというのだろうか?
そして尖閣に対しての「漁民」の組織的動員、
民間人を装っての「侵略的活動」も、連動させてきているのは明白。

東南アジアでの国際会議中には日米会談は開かれなかったけれど、
オバマが帰国する大統領専用機搭乗中に、日米首脳による
「電話会談」が行われ、北朝鮮の挑発行動への対応が話し合われた。
直後に、東アジア安保問題についてのアメリカ側担当者が緊急来日するなど
やや緊張感をもった動きが生起してきている。
朝鮮系アメリカ人のこの担当者はテレビ直撃インタビューで
「あらゆる事柄について、率直に話し合う」と発言していた。
アメリカの対応としては、政治危機というよりも
軍事的対応も含めた危機認識に移ってきている可能性がある。
結局世界は、アメリカの世界戦略変動を大きな起動要因として動く。
そうであるとすると、東アジア世界のいまの緊張レベルは上がってきている。
日本の安全保障にとって、日本の排他的経済水域への北朝鮮の相次ぐ
ミサイル着弾や核実験という事態は、まさに相当に深刻な局面。
北朝鮮側のちょっとした現場的判断ミスでの偶発的事態も想定する必要もある。
このような事態が日本にとっての安保上の大きな懸念事態であることは
かなり明瞭になって来たし、国民としても身の安全を思う状況になってきた。
「専守防衛」原則である以上、ミサイル基地を先制的に叩く戦力は
日本は装備してきていないのだ。
もちろん日本として冷静に対応すべきだけれど、
日本国民の命を守る安全保障に弱腰で臨んでいい事態であるとは言えない。
国際平和のために、北朝鮮および中国に対して、
かれらが自制するように対応をして行かなければならないのは当然だろう。

コメントを投稿

「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」

You must be logged in to post a comment.