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ゴジラの行進・札幌の自然

1976

きのう、ブログを書いた後、
降雪が激しくなったのですが、「出かけます」と書いた以上
やっぱり、ということで雪中散歩に行ってきて、無事帰還できました(笑)。
本当は、こりゃヤバいかも、と思ったのですが、
宣言したことで背中を押された次第。
さて、きのうのブログで札幌の気候的な地域区分について
内陸型の日本海側、という混合型に近いのではないかと書いて
そんなことから思惟を巡らすことがありました。
そこで写真のような光景についてのことであります。
このカメラ位置は札幌から石狩湾北部・石狩川河口方面を見たところ。
マクロで言うと、日本海に北西風が吹いて
海上の水分が北海道陸地西岸方面に降雪をもたらすのですが、
そのときに大量に、湿度が高く低温の重たい雲が発生します。
それが、写真画面の林のはるか奥に、黒っぽい雲として見える。
で、この黒雲が、さまざまな異形の形態を見せてくれる。
わたしは、札幌植物園に東北面した家で幼年期を過ごしていましたが、
ちょうど寝室のあった2階から見える光景では、植物園の木々の上を
この時期、こんな異形の雲たちが、行進していた。
だいたいが、ゴジラの横姿に思えたのです(笑)。
このこと、あんまり人に言ったこともなければ、
そういった質問を、教育を受けていたとき先生に投げかけたこともなかった。
でも子ども心に、この不思議な雲の造形を楽しんでいたのですね。
雲の形には、たぶん、いろいろな地形条件・気候条件が
そこに投影されているに違いないのですが、
そういった分析的な解剖は、あんまり聞いたことがない。

こんなふうな視覚記憶って、
その人間のある根源的な体験になっているに違いないけれど、
そして地域の共通言語に近いけれど、
共通認識には至っていないような気がします。
上に書いたような「科学的分析」も、今のところわたしだけの思い込み(笑)。
でも、そういえば「石狩湾低気圧」というような気象分析名詞すら、
ここ十数年くらいで根付いてきたコトバのような気もしますから
「地域気象学」みたいなものは、
まだ新しい概念の分野であるのかも知れませんね。

でも、とくに荒天時など、
この「ゴジラの暴れ回る様」は、まことにすさまじい迫力で
わたしの幼いこころに深く刻みつけられていたのであります。
長じてからは、しかし、この黒雲のことが無性にたのしく、
たまに再発見する度に、「やぁ、ひさしぶりだな」みたいな
いろんな思いを想起させてくれるのです。
こんな気持ち、ヘンかなぁ・・・。
さて、それではきのうの散歩道の雪景色から
2点ほど、写真を載っけておきます。

1977
1978

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