香港はアヘン戦争によってイギリスが租借した都市。
先年、100年にわたったその租借期間が終わって
中国に返還されて以降、1国2制度というような方針で
中国国内とは違う統治形態で比較的に自由な社会が容認されてきた。
それが、徐々に中国共産党の締め付けが強められて、
ついには、首長の選挙に
共産党の意に添わない人物は立候補できないことになった。
そうした流れに反発する民衆の大規模な反抗が巻き起こってきた。
きのう行われた民衆デモには催涙ガスが使われたと言われ、
反発を強めた民衆は、きょう、香港のビジネス街でのデモを予告している。
13億6500万人という巨大人口を抱える国家にして
中国共産党独裁という「人治」という政治形態が今後も機能するのかどうか、
この現代史の最大の疑問符について
ふたたび大きな結節点が訪れそうな予感がしてきます。
折しも、中国が突っ走ってきた改革開放路線による経済成長に
大きくブレーキが掛かり、都市部での異常な不動産価格上昇がストップし、
どうやら、日本の経験したバブル崩壊が、
あの国家規模で起こりそうな状況が差し迫ってきている。
中国という社会が、大きな転換点に差し掛かりそうな気がしています。
未確認だけれど、インターネットでは中国人民解放軍が
香港周辺に部隊移動をはじめているというようなきな臭い噂もある。
少年期に「アルジェの戦い」というドキュメント的な映画を観たことがある。
以下DVD紹介文より抜粋
民族の激しい怒りと憎しみと執念に殺気立つアルジェリアの独立運動を
生々しい迫力でとらえる、ニュース映像のように
緊迫したドキュメンタリー・タッチで見るものの感情と感覚を奮い立たせる。
1950年、フランス政府は北アフリカのアルジェリアで沸きあがった
独立運動を阻止するために、大軍を投入した。
民衆は怒りに燃え上がり、テロ活動に火がついて首都アルジェは騒然、
双方が目には目、歯には歯で復讐する憎しみの非人道的テロをくり返し、
多くの血が流れた。フランス側はテロの巣カスバ地区を包囲して
住民に残酷な拷問を加えた末に殺し、家を爆破した。
独立運動の指導者アリ・ラ・ポワンは若い生涯を閉じ、
テロは根絶されたと見えた。
1960年2月、突如、アルジェの街は群衆に埋めつくされた。
もはや独立の火を消すことはできない。
出演者の大部分は現地の素人、実際に独立運動に加わった者も少なくない。
主導者はフランスの暗殺者の手で消されてしまうのだけれど、
その絶望の場面のあと、壮大などんでん返しで
一転してスクリーンにあふれる圧倒的な民衆蜂起がアルジェの街を埋め尽くす。
そのシーンの感動は、あの時代の多くの若者の心を虜にしたと思う。
邦題の「アルジェの戦い」は、まさにその本質を伝えていた。
中国がどうなっていくのか、現代世界は固唾をのんで見つめている。
Posted on 9月 29th, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: 状況・政治への発言
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