この問題で、賛否が割れるとは思わなかったけれど、
そういう分裂がこの社会では起こっているのだという気付きになりました。
例の埼玉県での高校教師のことなのですが、
高校1年になるこどもを持っている女性教師が、
同時に自分も高校1年生の担任になっていて
自分の職場の「入学式」を有給休暇を取って休んで、わが子の高校入学式に行った
ということの顛末であります。
はじめて報道に接したときには、なんと非常識な、と単純に思ったのですが、
その後この問題にyahooが反応して賛否を問うたのですね。
そうしたところ、驚くほどに擁護論が多く書かれていた。
で、けさの朝日でもこの問題を追跡している。
そういえば、ことしの朝日新聞には東大卒が全然応募してこなかったそうで、
これはこれで、隔世の感がありますが・・・
で、朝日によると48:44で休暇教師擁護意見の方が多いのだそうです。
わたしなどは、この女性教師が子どもとともに高校に行ったら、
そこの担任教師も有給休暇を取っていて
そのことに激高した親としての女性教師が、
モンスターペアレントになって高校に抗議するという
循環ストーリーのネタになるのではないかと
いたく空想的想像力を刺激されたのですが、
事ほどさように、まことに現代を映し出している光景であるのかも知れません。
そしてそれ以上に、賛否が拮抗しているというのが面白い。
なぜなんだろうと考え始めているのですが、
どうもわからないことが多い。
そもそも賛成しているみなさんの声に説得力を感じない。
総じて、マイセルフというか、
個人最優先という考え方が、こうした意見の根底にあるように思います。
そのこと自体はそれなりには理解出来るけれど・・・であります。
わたしの類推的妄想を進めて想起してみると
この女性教師さんは、なにを期待してわが子の入学式に行ったのだろうと
それが知りたいと思ったのです。
そしてその知りたいと思った興味の中に、大きなウェートで
「どんな先生に教わるんだろうか」という興味があったと思うのです。
で、そのときに、
その同じ興味を持ってくるであろう自分の職場の子どもたちと
その親たちに対しての思いは、どのように腑に落とせたのか、
そこのところが、ぜひ取材したくなったのです。
なんでも、女性教師に対して否定的な反応を寄せると
そのひとの書き込みやブログは「炎上」するのだそうですが、
そうだとしても、この点はぜひ知りたいと思う次第。
みなさん、どのように思われるのでしょうか?
<写真は札幌のサクラの名所、円山公園の今朝の様子・・・さむ!>
Posted on 4月 23rd, 2014 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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