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屋根の雪処理問題

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屋根の雪問題って、なかなか決定打が出ない。
写真はわが社の南側角の様子です。
ここだけ、長さ1mほどの氷柱が発生しています。
まぁ、これ以上は大きくならない感じです。
この氷柱、発生のメカニズムは
これまでのものとはまったく異なっています。
これまでのものは、断熱不足で、屋根面に温度上昇効果をもたらし、
融雪水が軒先から垂れ落ちる過程で気温が低い状態の中で氷結する。
というのが基本的な発生プロセス。
こういう原因に対する対策はもちろん、できているわけです。
じゃ、どうしてできたのか?
この事務所建物は、無落雪で屋根はほとんどフラット。
水勾配を200:1という緩やかさにしています。
で、この氷柱方向に屋根面の水は落ちてきます。
で、このような無落雪屋根で、最近の問題は「雪庇」問題。
確か、昨年か一昨年にもブログで触れたはずなのですが、
大雪と強い季節風が一体となって来る場合、
札幌の西部地域では、主に冬期間は北西側からの積雪が来ます。
そうすると、建物の南側角に向かって、雪の「庇」が成長するようになる。
一方で、断熱も良くなっているので、屋根雪の融雪はほぼない。
そういう条件では、これがどんどん成長して、大きくなり、
最大では、2mくらいも、建物からせり出してくる場合がある。
当然、雪の重みで耐えられなくなって落ちることがある。
主に、南東側というのは北海道では日射取得に有利な方位なので
人が出入りしたり、大きな開口を開けている。
そういう危険性があるのですね。
一昨年だったと思いますが、かなりの雪庇になったので、
そういう危険性を避けるにはどうしたらいいか、
考えた結果、これは「雪庇が成長する前に屋根融雪させて落とすしかない」と
結論づけ、やむなく電気式の融雪装置を南東側につけたのです。
昨年冬は、せっかくつけたのですが、大きな雪庇が発生せず、
その効果のほども確認できませんでした。
そんななか、ことしは結構な積雪があり、ようやく融雪のスイッチを入れた次第。
これはこれで、順調に雪庇部分を落としてくれまして、
「よし、やった」という具合だったのですね。
ところが、その屋根面で融雪した水が、落ちてくるときに
厳しい温度低下の中、この部分でだけ結氷した、というメカニズム。
というような想定がすぐについたので、即、用が済んだ融雪はストップしたのですが、
その残滓がこのように残ったというワケなんです。
屋根融雪の効果は高いようで、本来水勾配の反対側の屋根部位からも
わずかな氷柱が確認されました。
というようなプロセスなんです。
なかなか、雪の問題は奥が深いものがある。
地域的な微妙な変化でも、千変万化するものなんですね。
ということで、あれこれ、思案しているところであります、ふむふむ・・・。

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