空間を考えていく行為は
結局、人間の癒やしっていうものと向き合っていくことなのでしょう。
まずは、雨露をしのぐ、という最低限要素からはじまって
現代では実にさまざまな欲求要素が込められている。
写真のような店舗では、
いわば、さまざまなアイテムを使って、
時代的なノスタルジーを刺激することでやすらぎを訴求している。
もう一つ言えば、たぶん、うそくささ、猥雑性のようなものも
狙っているのかも知れない。
人間には、そういった不可思議なおかしさも存在する。
こういう店舗デザインの象徴性で引きつけられる現代人の感性が確実に存在する。
パソコンや、エクセルやらなにやらの
デジタルデータにまみれる生活になってきて、
思いっきりアナログなるものに憧れる心理も芽生えてきているのか?
映画「3丁目の夕日」が紡ぎ出した世界のような
共通ロゴタイプのような感覚世界で
訴えかけるというパターンが出来上がってきたのですね。
まぁいずれにせよ、
人間が「ほっとする」空間というものを必死に考えた結果が表現されている。
店舗の場合は、そこに「非日常性」っていうか、
目新しさ、新鮮さも求められているでしょう。
で、住宅は毎日の拠点であって、
まさに「日常」という普通さが基本的に必要でもある。
機能性を満たしながら、一方でストレスの心理も分析していかねばならない。
江戸雑学の類で
そば店が、江戸中に4000軒もあって、
かけそばの値段が、16文だったという説を読んでいました。
現代の立ち食いそばの値段を320円として、
16文=320円という貨幣価値物さしが提示されていた。納得できた。
そば屋というのは、ファストフード店のような
過当競争にさらされていた業種だそうです。
で、そば店というのは、ある一定のデザイン範囲に収まっていく。
そば屋と言えば、というような概念世界、ロゴタイプのような
約束事が定まっていく世界が存在しますね。
味と、デザインが絡み合って、
人間の根源的な「癒やし」に向かっていく営為。
面白く、底なし沼のように深い世界ですね。
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Posted on 2月 23rd, 2012 by replanmin
Filed under: おとこの料理&食