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浅草の新風景

きのうは、今回出張のメーンで、
つくばの「LCCM住宅」の見学会であります。
北海道から、室蘭工大・鎌田紀彦先生にも参加いただいて
国策としてのそのコンセプトや、表現手法など
大いに論じ、民間の側での動きにも反映していきたいと考えています。
この模様については、追ってReplan誌面などで発表の予定。

さて、見学会終了後、
数人で食事をしようと考えまして
向かったのは、浅草であります。
最近、わたしは東京では下町の風情の残る界隈が
非常に好きになっておりまして、
ご案内した次第。
まぁお楽しみいただけたようですが、
みなさんは、いきなり、「東京スカイツリー」の眺望を探す。
写真は吾妻橋の、水上バスのターミナルのあたりから狙ったシーン。
隅田川の川面を基底にして、首都高速が主要建築物を額縁的に区切り、
各建築物がオブジェ的に視界に展開するもの。
こういうふうに見ていると、
やはり非常にユニークな都市景観が展開されております。
向島のあたりに全部が建っているのでしょうが、
まことに相互関係的な光景であります。
ちょうど夕景になっていて、
光線の具合も、なにやらキッチュな色合いを帯びている。
わたしの印象としては、
手塚治虫を生んだ日本の大衆文化性を強く感じる次第ですが、
みなさんはいかがなのでしょうか?

で、こういう新風景を
手前側、浅草の街が受け止めているのですね。
ほかのターミナルシティ、新宿や渋谷、銀座などとは
かなり違う大衆性が、この街にはあると思います。
外人、アジア系のみなさんとは違う、ヨーロッパ系のみなさんが
浅草にはたいへん多いように思います。
かれらにとっては、木造でキッチュな造形と色合いを見せている
浅草寺建築群や、その周辺の雑踏的街並みに
中世ヨーロッパにも通じる文化の成熟を感じているのではないかと
推測しております。
そして対比的なこの写真のような光景が一方にあって
意図せざる、ワンダーランド的テーマパーク空間が広がっているのではないか。
かなり奥深い都市空間性が実現していると感じます。
みなさん、いかが感じられるでしょうか?

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