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【ZEHと薪ストーブ 2017北海道札幌住宅事情】


きのうは北海道の工務店グループ・アース21の住宅見学会。
当初はオホーツク地区での例会が予定されていたのですが、
予定が整わず、急遽札幌地区での例会に変更されていました。
札幌地区というのは、住宅市場としてはベッドタウンも含めて
道央圏250万人が形成するマーケットになります。
そういうことなので広域すぎる。で、今回は「札幌圏南地区」の地域行脚。
北海道の気候風土はいくつかのエリアに分かれる。
典型的なのは旭川地区で、ここは寒冷が厳しい上に冬場は積雪が多い。
道東帯広地区は積雪が少なく、その分堆雪による「断熱」がなく、
ひたすらに寒いけれど、冬場の日照は比較的に多い地域。
それらに対して札幌・道央圏地域は、バラツキはあるけれど、
それら地域よりは過ごしやすい。
旭川地区ではそれこそ300mm断熱がフツーで建てられているし、
帯広地区ではより太陽熱取得型の南面大開口が有効ですが、
札幌・道央圏地域は、都市化によって敷地の狭小化傾向が大きく、
壁厚もより薄目にすることが一般的には多い。
市場的には大手ハウスメーカーも多いけれど、地元大手なども強いし、
一方で地域工務店もむしろ高級対応も含めてシェアを確保している。

写真の住宅はアース21会長のキクザワさんの住宅事例から。
ZEHはどちらかといえば、性能要件というよりもコストとの関係性の方が大きく、
太陽光発電の便益を求めたいユーザー心理に対応するもの。
そういう意味では「市場環境要因」に近い状況だと思います。
キクザワさんは積極的にZEH対応してきているビルダーさん。
太陽光発電が特徴的になるZEHですが、ここでは対比的な薪ストーブも設置。
どっちかというとデジタルっぽいZEHと、アナログっぽい薪ストーブ。
そういえばこういった取り合わせはあんまり目にしなかったと気付く。
薪ストーブ好きでもZEH制度利用が自然なのだと腑に落ちますね。
ZEHについては、見学先へのバス車中でPVソーラーの南野会長と
じっくりと情報交換させてもいただきました。
自然エネルギー創電の買い取り価格が先行き大きく減衰することを見越して
蓄電池の導入さらにクルマとの連携、家とクルマのエネルギーコントロールが
これからの大きな潮流になるという認識が共有できました。
そういう大きな流れの中で、各企業の戦略がどのように市場に現れてくるか、
アメリカ、ドイツ、クルマ関連企業の動向にしばらく目が離せない状況が続きますね。

さて本日は、東京出張であります。
アメリカでのパッシブハウスへの取り組みを日本に紹介し、
日本と同様の気候区分をもつアメリカの経験知から
日本の温暖地を初めとする地域での市場活性化をめざした動きの取材です。
あんまり英語は・・・(笑)、なんですが、そうも言っていられません。
大いに取材してきたいと考えています。

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