以前も話題になっていたけれど、
ふたたび読売新聞に、記事が掲載されていた。
青森市中心部の商業ビルの競売不調のニュース。
以下、YomiuriOnlineから要旨抜粋。
買い手つかぬ駅前ビル、特別売却2度目も空振り
競売にかけられながら買い手がつかないでいる青森駅前の
「サンフレンドビル」(青森市新町)を巡り、青森地裁が8~13日に実施した
2度目の特別売却も“空振り”に終わったことが14日、分かった。
地裁が買い手を募ったのはこれで4回目。債権者側が競売の申し立てを
取り下げるなどしなければ、値下げした上で3度目の入札となる見通しだが、
隣接する複合商業施設「アウガ」の経営不振など青森駅周辺では
暗い話題が続いており、この先も買い手が現れるかどうかは不透明だ。
5~6月に行われた1度目の入札と先着順による特別売却で
設定された下限額は約1億3700万円。しかしいずれも購入希望者が現れず、
地裁は9月18~29日、下限額を約8200万円に下げて再び入札を行ったが、
これも参加者ゼロで終わった。このため、再び特別売却で購入者を募ったが、
やはり希望者はなかったという。<以上、引用>
1988年建築で、地下1階地上8階建て。
敷地950㎡もついているということだから、単純に土地代だけとしても、
坪単価で285000円前後という計算になる。
そこに上物のビルがついている。築年数も27年と言うことだから、
建築基準法に準拠していれば、まだまだ十分使えそうな建物だろう。
裁判所は、これからさらに値下げして入札を行うのだろうけれど、
わたしも何度も訪れているが、確かに青森の中心市街地は、
どういった都市計画が計画されていたのか、どうもよくわからないところがある。
なんといっても、中心市街地といってもバス以外の都市交通が不明。
わたしも青森駅前から、「港町」まで行く用事がちょこちょこあるけれど、
バス交通すらまったく路線がなく、
タクシーしか足がなく、とにかく便利が悪い。
港町にはそこそこビジネス人口もあると思われるのだけれど、
都市計画、運営の方向性がそこには向かっていない。
結局クルマしか交通手段がないのであれば、
ビジネス的にはわざわざ中心街区でなくても、集客は可能な時代。
どうも魅力づくりの根本において、戦略的失敗を重ねていると思われる。
ともあれ、地方都市中心街というのは、
今後、こういうきびしい現実から逃れることは難しいだろうと思われる。
そもそも、都市運営を役人に任せている時代は終わったのではないだろうか。
地方の首長には、政治党派的主義主張はあまり必要性がない。
それよりも、都市の魅力プロデュースのような能力が
いちばん求められていると思う。そのスタッフ能力も考えなければならない。
たぶん、そういった人材育成もなにもなされてきていないように思う。
「都市経営」というような視点からの再構築が、全国の地方都市には
いま必要だと思いますが、みなさんいかがお考えでしょうか?
Posted on 10月 19th, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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