保存のいい古民家で、写真のような「家相図」を見ました。
現代ではあまり顧みられることの少ない家相や風水ですが、
じっくり見ていると面白いものですね。
中国4千年の知恵というか、経験値がなんらかの形で込められているのだと思います。
方位学的なアプローチが基本なのでしょうが、
そういう意味では合理性が感じられる部分がありますよね。
いま、ちょうどオリンピックですが、
都市計画でも、こういう方位学的な方法が取り入れられているのだと思います。
大きな建物の形などには、知恵が加えられているのでしょう。
よく四神相応というような言葉がありますが、
図面にも白虎大道などという言葉が見られます。
風水というのは、奥が深すぎてまぁ、敬して遠ざかる、みたいなもの。
諸説がいろいろあって、風水で見ると江戸城などというのは
絶対に四神相応とはみなされないのに、
自分たちは「いや、四神相応である」というこじつけがなされている。
Wikkipediaには、
「風水には地理の別名があり、天文がかっては狭義の天文学と天象を基にした占いのアマルガムであったように、風水も狭義の地理学と地理を基にした占いのアマルガムであった。」
というような記述が見られます。
現代でも設計でもっとも重視されなければならないのは
「土地を読む」というような部分。
地形であるとか、地盤面、方位、風向きなどなど、
いろいろな「風水的」な検討が成されるのは当然ですから、
家相というのも、必ず行われているとも言える。
こういう図面まで残されているというのは、風水に乗っ取った設計だったのでしょうから、
相当のお金持ちの家だったことも表しているのでしょう。
こういう家相図は、たぶん施工の大工さんが頼んで図面を起こしてもらって
施主に渡したものでしょうから、そういう職業が成立していたのでしょうね。
思わずじっくりと見入ってしまった図面でした。
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Posted on 8月 12th, 2008 by replanmin
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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