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最下位チームの大きな「挑戦」

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ことしのプロ野球も交流戦がおおむね終了。あとは雨天順延試合が数試合です。
対広島の1試合を残している
わが北海道日本ハムファイターズは、いま現在パリーグ最下位。
上の表は、きのうのゲームの結果の出る前の統計発表ですが、
きのうも勝ったので、現在27抄32敗1分という成績。一時期は2桁まで広がっていた
借金が5コまで減ってきた。
トップのロッテとの差はまだ8.5ゲームということ。
この状況をどう考えるか、でありますが、
試合ぶりを見ていると、昨年までの戦力とは大きく変わっている。
田中賢介がMLB傘下に志願移籍し、またオリックスに糸井選手が移籍して
さらに主力の稲葉選手がいまだに打率1割台で出たり出なかったり。
投手陣は昨年と大きくは変わっていないが、
昨年開幕投手も務めた中軸の斉藤佑樹投手が肩の故障で離脱したまま。
こういった戦力的なマイナス要素に加えて、
コーチ陣も大きく刷新されて、ヘッドコーチ、投手・打撃コーチもチェンジした。
同じチームだけれど、中身はだいぶ変化してきたと言えます。
一方で、新戦力としては
2刀流への挑戦に賛否両論のかまびすしい大谷君が、高校ルーキーながら、
一昨日の試合では3番を務め、しかも接戦をモノにする活躍を見せている。
投手としても2戦に登板して1勝も上げている。
その他の新戦力では新外国人のアブレイユ選手が現在パリーグ本塁打王の活躍ぶり。
また、昨シーズンから頭角を現してきた西川選手が
守備面での不安がありながらも打つ方では活躍を見せてくれている。
そのなかで中田選手は、まさに全日本4番に近づく本格化で非常に心強い。
さらに糸井選手との交換トレードでやってきた木佐貫投手が主軸の活躍を見せ、
もうひとりのショート・大引選手は攻守に欠かせない大活躍。
正遊撃手の金子誠選手の衰えをカバーする活躍で、いまや中軸そのもの。
っていうようなところでしょう。

一度完成に近かったチームをあえて解体して
新たに作り直している段階が、現状だといえるのでしょう。
やはりいちばん大きいのは、二遊間コンビのチェンジ。
ここがまったく別のメンバー構成になった上に、2塁の西川君の守備に不安がある。
こういった状況の中で、一時期は借金10を超えていたけれど、
最近、ようやくチーム状態が上向いてきたという段階なのではないかと思います。
ただ、きのうの試合でも露呈したように
ストッパーの武田久に往年の輝きは薄れてきて、
まぁなんとか顔でしのいでいるというところなので、
ここをどうするのか、という不安はあります。
その上で、マスコミ的な注目を一心に浴びている大谷君の2刀流挑戦で
必然的にメンバー構成や打順が固定できていない。
大谷君の挑戦は、そういう意味で個人としての挑戦だけではなく
チームとしても大きな挑戦と言えるでしょう。
普通は、こういう破天荒なことをやればチームは破綻する可能性が高まる。
それぞれに明確な役割を与えて、その結果で報酬が決まるプロの世界で
あまりにも危険な賭けとなると思われる。
大谷君自身はいいとしても、ほかの選手には複雑なものがあるに違いない。
マジックを謳われた采配を見せた三原監督を目標にする栗山監督。
かれにとっても、ここは勝負がかかっているといえます。

交流戦の締めくくりの18日には、広島で大谷君が、
先発投手で5番に入るのではないかと言われている。
超本格的な2刀流の戦いをプロで行ってみせるというのですね。
まぁ、プロ野球なんだからやってみる価値はある。
大谷君にとっても、栗山監督、そして今シーズンの北海道日本ハムファイターズにとっても
大きな節目になりそうな1戦ではないかと思います。
どうであれ、ファンとしては固唾をのんで見守っていくしかない。
がんばれ、大谷君!
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!

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