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どんな会社が家を建てているか

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先日の講演に準備した資料の中のひとつです。
札幌市内の昨年の年間建築棟数は全体で4121棟という数字。
これを一体どのような企業が受注しているのか、のグラフです。
いちばん左側が、いわゆる「全国ハウスメーカー」分。
真ん中は北海道の地場大手ハウスメーカー。
そしていちばん右側が、地場工務店。
それぞれ、なにを基準に区分しているのかは難しいのですが、
いちおう、本社が東京などにある大手企業が左端。
札幌や北海道内に本社がある会社で、
大量の営業マンでやっている会社が真ん中。
右端の企業群と、真ん中を分けたのは、年間着工数で40棟をラインに設定したもの。
このあたりは、まぁ、根拠が薄いと言われればそれまでなんですが、
下請けや、丸投げをしない範囲で、
いわば、製造業としての工務店の品質レベルを維持可能な
最大限の年間棟数という区切りを考えた次第。
多くの工務店経営を知見したうえでの区切りです。
いろいろな見方が出来る数字なのですが、
こうしてみてみると、札幌では全国ハウスメーカー率(建築棟数に占める割合)が
23.6%になっています。
こういう統計を詳細には当たっていませんが、
実感的には、仙台などの例で考えると少ないレベルだと思います。
一方で、ひとりの経営者が管理可能な製造業としての工務店率は57.6%。
また別の言い方をすれば、
直受けの工事の比率が57.6%であり、逆に下請け率が42.4%ともいえます。
大手ハウスメーカーというのは、要するに
下請けとして多くの工務店を傘下にしているのが実態。
北海道内では他の地域なども
概ね、この傾向からもっと地場ビルダーが割合が高いと思います。
北海道は、積雪寒冷条件が厳しく、
全国ハウスメーカーは一部が短期間で撤退するなど、
地場ビルダーの割合が大きいと思うので、
その意味では他の本州以南地域では、
この全国ハウスメーカー比率はもっと高いだろうと想像できます。
いずれにせよ、その地域に実際に暮らしている経営者が
その地域の気候風土に似合う家を生産する、という当たり前のことが、
もうすこし増えていくのが良い傾向なのではないかと思います。
みなさん、いかが感じられるでしょうか?

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