前日、命からがら移動してきのうは秋田県能代市で取材です。
地元ビルダー・池田建築店さんの見どころ一杯の家。
基本設計は室蘭工業大学・鎌田紀彦先生で、
壁の断熱厚さは、230mmにもなるという省エネルギー住宅です。
実にさまざまな取り組みを行っている住宅なので、
何回かに分けて、ご紹介します。
写真撮影に合わせてくれたようにこの日は好天。
ごらんのような青空が広がっておりました。
左の写真は南側・道路側からの外観。
地元らしく、秋田杉がふんだんに使われている、というか、
構造材から、針葉樹合板まで、すべて地元の材料が使われ、
外壁にもたっぷり使われています。
窓は木製3重ガラス入りサッシ。
で、よくみると、左右に見慣れないガラス被覆の装置が取り付けられています。
「あんまり、技術公開したくないんだけど(笑)」
といいながら話す、池田さんの説明に聞き入りました。
右側がその詳細なんですが、これは太陽熱の集熱装置なんですね。
南面に向けられたこのガラス集熱体に、下部から空気を導入して
ガラスを通して太陽熱で暖め、
2階軒の位置まで上昇させたあと、上部から室内に回して
暖房の補助にしようという算段なのです。
途中に、10cmピッチ程度で空気のストッパーのような
横桟木が取り付けられています。
これは、空気の「たまり場」を意識して作られたもので、
十分な空気滞留をこうして造作することで
温度上昇作用を、より加速させる意味合いを持っているものだそうです。
新住協の永年のメンバーである池田さん、
いろいろなノウハウを結集して、取り組んだ実験住宅。
いわゆる「無暖房」ではないけれど、
自然エネルギーとの環境調和型の住宅であり、
また気候条件がほんのちょっと変われば、たとえば仙台では年間灯油消費が
30リッター程度、焼津(?)を超えると
暖房ゼロエネルギー住宅になる計算の性能値だそうです。
いや、おもしろい。ということで、続きは明日以降に。
Posted on 1月 29th, 2007 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
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