写真は以前にも紹介した仙台の傾斜地の家の居間の様子。
この家はリプランの次号の特集の中で紹介する予定です。
現代人のやすらぎって、なんなのでしょうかね。
このピクチャーウィンドから眺めるのは白く彩色された庭とシンボルツリー。
こういう眺めで一日の疲れを癒していきたいと考える
その現代的ストレスの実態って・・・。
まぁ、住宅設計というのはその敷地条件の中で
もっとも適切な癒しを、施主さんのために考えるという営為なのでしょうから、
ここではこういうかたちを設計者が提示した、
ということなのでしょう。
ですから、一般的にすべてこう、と結論づけられるものではないけれど
ひとつ、示唆的な空間ではある感じがいたします。
たぶん、陰影感だけに引き絞られた庭のなかに
生命を感じる木がいっぽん、というのが表現の骨子なのでしょう。
その舞台装置の中で、現代的なストレスからの忘我を
この設計者は、生活装置として最適と考えたのですね。
まぁ、子どもとか、生活感、とかということからは
縁遠い住宅ではあるのですが、
その分、現代生活のストレスの実相をシンプルに、
いろいろ感覚させてくれるような住宅だとはいえるのです。
直感的に言って
白い庭って、ようするに「龍安寺石庭」のパクリなのでしょうか?
よく見てみると、そういう感覚に近いのかも知れません。
どうも、ストレスへの空間的な癒しとして
ここでは、案外、伝統的なスタイルでアプローチしているのかも知れませんね。
そんな風に考えると、
シンプルモダンって、いまいわれている住宅のスタイルって
けっこう、和風の一変形ともいえなくはないのかもしれないなぁ。
さて、どんなものだろうか?
Posted on 7月 11th, 2006 by replanmin
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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