アメリカの大統領選挙の混乱を横目で睨みつつ、
とはいえ国際関係は停止しているわけに行かない。
先日書いたようにバイデンへの「祝意」を日本・EUが表明した。
菅さんの場合、Twitterでの書き込みという「祝電」とは違うカタチ。
EU首脳も同様の「フランク」な表明とされる。注意深く媒介を選んでいる・・・。
4年前の選挙のときには、就任プロセス前のトランプさんに対して
たまたま訪米日程が組まれていた安倍首相は急転その自宅を訪問した。
正式な外務省ルートは機能せず、政治家・安倍晋三のネットワークから
仲介者を探し出して。正式外交ではないので逆にツッコんだ話し合いができた。
政治家同士の本音の部分を確かめられたことで、その後の日米関係が
特異に接近し、いわばこの4年の世界の枢軸的なものになっていった。
今回のバイデンについては前・オバマ政権の副大統領であり、
すでにさまざまな人物把握、性格特定ができているだろうから、
トランプのような未知数部分は少なく、外交常識的範囲になる可能性が高い。
菅首相も2月訪米を視野に入れているとされている。
今後、バイデン政権についての本格的な分析検討が始まっていくと思う。
メディアなどがどういうポイントに比重をかけてくるかはいま不明だけれど、
わたし的にはより親中的なスタンスを取る可能性が高いと感じる。
先日も書いたが、スーザン・ライスという女性が国務長官候補に擬せられている。
米民主党スジからのリーク情報と思えるが常識的な信憑性があるのだろう。
たぶんこういった情報の流れが正解になっていく政権と予測できる。
彼女は黒人女性でかねてオバマ政権で国務次官補を経験している。
その事跡からかなりの「親中派」と目されているワケ。そうであれば、
トランプ政権の表面的な現状追認から、中国重視に復帰する可能性が高い。
それは日本にとって対中「抑止力」の減衰を招来させる。
台湾にとってこの「変動」は死活的であり同時に尖閣も危機レベルが上昇する。
アメリカの抑止力が減衰すれば東アジアのパワーバランスは崩れる。
オバマ政権時点への世界史時間の巻き戻り。中国の侵略に無反応なアメリカ。
そのとき日本はどう対応すべきか、日本自身に問われてくる。
必然的とされるのが日本の自主防衛力・抑止力の向上。
そのときにポイントになりそうなのが、4年前副大統領当時のバイデン発言。
「日本国憲法はわれわれが作って押しつけた」というもの。
まぁ大統領選挙の渦中での副大統領発言ではあったけれど、言外には
(日本を無力化させるために)という意味合いが込められていた。
国の根幹に関わる事項での発言であり、独立国家に対して侮蔑的態度。
ふつう副大統領・常識的政治家なら、日本の国体への「配慮」はあるべきだろう。
たとえそれが世界常識的真実であっても、だ。
占領した側がこうも正直に自白しているのに、しかし当の日本国内では
現に周辺隣国から脅威を仕掛けられているのに「他国の善意を信頼して」
無防備とする憲法9条を金科玉条とする勢力が根強く存在する。
日本の国防研究を妨害し続ける学術会議もこうした日本無力化のひとつの仕掛け。
バイデンはまさに正直に、戦後一貫した米民主党左派の対日無力化戦略を語った。
この発言について、日本社会は発言の真意を確認する必要があると思う。
言ってみれば占領国による国際法違反の暴挙が自白されたのだ。
(占領国が相手国に憲法を押しつけるのは普遍法「民族自決」への国際法違反。)
そしてアメリカ自身のパワーが衰退していく一方で、このドクトリン通りに
自縛的憲法を日本はいまだに克服できていない。
この自縛的憲法によって中国・北朝鮮・韓国のわが国への侮蔑外交がある。
「なにをやっても反撃してこない。米軍にさえ配慮すればいい」・・・
米民主党政権・軍による占領からいまに引き続く米軍駐留の現実があり、
日本社会の裏の統治コントロールシステムが陰に陽に社会に張り巡らされている。
日本学術会議のありようを通じて、米民主党左派が作った占領システムが
実質的に日本社会を占領し続けていることが客観的事実として暴露された。
いまに至る日本メディアの基本的ありようもこのシステムの一翼とされる。
・・・日本の構造、戦後世界の構造がさまざまに暴露されつつある。
もちろんこういう社会構造システムのなかでもわれわれは日本の「平和」を確保し
自立を探ることを冷静に追究しなければならない。しかし
占領・米民主党左派の日本永久支配を自白したバイデンは前言をどうするのか。
「いやあれは・・・」と、外交上なかったことにし続けるだろうか?
Posted on 11月 10th, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 状況・政治への発言
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