ほとんど病気になってきたわたしの密かな研究シリーズ。
いまきっと全国の誰もが「新しい日常」の大きな要素として
写真のような「飛沫防止透明衝立」のある風景を見ていると思います。
この衝立にはまだ正式な一般名称もつけられていないのではないか。
そうですね、「言語の創成課程」にも、いまわれわれは立っている(笑)。
内容伝達的には「飛沫防止透明衝立」で正確ではないかと思いますが、
これではどう考えても「一般通称」にはなれないでしょう。
こうした「機能」を短縮表現するとか、カタチからイメージを特定するとか、
さまざまなアプローチがあって、社会的に「定まっていく」ものでしょう。
個人的にはこの感染症の由来を明示させるために「習近 塀」〜しゅうきんぺい〜
いや、もっと機能性を表現すると「集金 塀」というイメージを持っていますが、
たぶん全人代で拒否宣言が発せられ、わたしは密かに弾圧される気もします(笑)。
しばらくは公共交通の駅では線路側には立たない方がいいかも・・・。
おっと、激しくオーバーランであります(笑)。
ようするにこの隔壁について、その構造的ありよう、デザイン性について
いろいろな迫り方がそれぞれに展開されていて、
あるひとつの「文化現象」化しているように思うのです。
「住宅雑誌」発行人としても、建築近縁のワンパートではあり、
万人が一気に体験しているという「経験値の総量」の巨大さに注目するものです。
たぶんこの装置は一過性ではなく、ワクチンや治療薬が開発されるまで
あるいは集団免疫がある程度達成されるまで
この光景を受け入れることが要請されているのだと思います。
そういう意味ではここから1両年は覚悟しておいた方がいい。
今回見たのはある高級そうな中華料理店レジカウンター設置のモノ。
この店はある高級集合店舗群エリアに立地している。
カウンター女性に聞いたら、商業エリア全体でこのデザインになっている、
という情報を聞き及びました。
たぶん不動産のオーナー企業側から、各自店舗で勝手にデザインされ
好き勝手に制作されたのでは、不動産全体の価値に影響すると危惧した可能性。
そこで「高級イメージ」を損なわないようにシャープでモダンな
デザインで機能性を満たすものを一括発注し配置させた。
したがって制作はプロの店舗デザイン系のひとが関わっているように思えた。
端部の詳細アップですが、全体バランスから言ってステンレス素材が
採用されてたいへん統一感が感じられる。構造的には
脚部は木製のようですが、シルバーっぽい被覆処理までされているので
全体としてスッキリとしたデザインに仕上がっている。
透明面材には厚手のビニールが採用されて「張り渡されて」設置されている。
面の縁辺部位に穴が空けられていて、そこに結束用プラスチック素材品を使用。
このようにすることで場合によっては面材の劣化時には交換を
デザイン意図しているのではないかと推測された。長期期間対応力。
こういう装置がそれぞれの店舗や事務所で工夫されてきている。
これはこれで、新型コロナ禍が生み出した「文化」ではある。
正しく怖れつつ、同時にそれをも文化的に咀嚼する、
そういった「したたかさ」がこれらの制作物に感じられております。・・・
Posted on 6月 2nd, 2020 by 三木 奎吾
Filed under: 「都市の快適」研究, 住宅マーケティング
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