一昨日、外出してクルマで札幌市内から郊外へ向かったとき、
道端に果樹園農家の路面店があった。
で、北海道ではあんまりみかけないキレイな花を付けた木が目に付いた。
とっさに「あ、ハナミズキ」と思ってクルマを停めてみた。
悪いので、一応プラムを購入してから、花の名を尋ねて確認してみた。
「あのこれ、ハナミズキですよね?」
とはいっても、自慢ではないけれど詳しいわけではもちろんない(笑)。
ただ、北海道ではほとんどハナミズキを見ることがなく、
多数派はヤマボウシ。在来種はヤマボウシでハナミズキは大正期以降の外来種。
というような知識はなぜか、持っている。
ヤマボウシは白い花が基本でときどきピンクの花弁個体もある程度。
人間の記憶というのはあいまいなもので、
外観的印象、色合い、雰囲気くらいしか木花のことを憶えていない。
北海道ではほとんど見ない木花なので、
本州地域に行ったときには、その印象が強烈に残る。
ハナミズキ、というなんとも語感のいい名前も美しくこころにリフレインする。
で、そういう心理に珍しきものを見たという興奮が湧き上がってくるのです。
こういう心理は本州のみなさんには理解出来ないでしょうね(笑)。
で、お店の方もほとんどの方は毎日見ているハズのこの木の名を
知らなかった(泣)。重ねて「ハナミズキですよね?」と問うても明瞭な答は返ってこない。
で、女性の方は奥の方で作業していた男性に聞いてくれて、ようやく、
「ネムノキです、これは」と答えていただけた。
おお、であります。ハナミズキも北海道では珍しいけれど、
この「ネムノキ」というのも、ほとんど見掛けることがない。
あとで調べたら熱帯原産でそのなかでは一番耐寒性が高い植物とか。
やはり印象的な風姿なので、写真に撮らせてもらって、
帰り道途中ではクルマの中で「ネムノキ、ネムノキ」とつぶやきながら帰った。
ちゃんとメモを取るなり、iPhoneに記憶させるなりすればよかった・・・。
で、クルマで15分ほどの道のりを帰着したけれど、
あっと、気付いたときにはこの木花の名前を思い出せなくなっていた(泣)。
健忘症なのか、認知が進んできたのか、ダメであります。
ということで、ここでようやくWEBを思いついて
こういう状態になった心理そのまま「この花の名は?」と検索してみた。
一発で、そういうサイトが見つかった(笑)。
健忘症ばかりではなく、そういう人が多いだろうことを身をもって知る。
で、写真をアップして、教えてもらうのを待つこと30分。
「ネムノキですね」という簡潔なお答え。
行間に、こんな木の名前も知らないの?みたいな底意を感じたのは
わたしの劣等意識のせいでしょうか?
年を重ねてきて、植物の名をはじめて知る体験って、
たいへんありがたいことだと深く感謝しております。ふ〜む、美しい。
Posted on 8月 30th, 2018 by 三木 奎吾
Filed under: 「都市の快適」研究, 日本社会・文化研究
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