どうしても戸建て住宅に関わった仕事をしているので、
いわゆるマンションなどの共同住宅との差異を意識しなくなる。
図表は日本の住宅のありようを示したもので、国の統計資料。
戸建てと共同は普通によく分かるけれど、
「長屋建て」というのは、いわゆる町家のように壁を共有する建築のこと。
長期的に減少してきているので、まぁ都市の町家と想定される。
で、一般的には戸建てかマンションかという選択になる。
わたしは住宅雑誌をはじめたので、必然的に戸建ての方に
比重がかかった経験知蓄積をしてきた人間でしょう。
このグラフでは、長期的な人口の都市集中が結果として
マンション生活が主流になってきている流れを表現している。
最新の国勢調査の反映として平成25年段階で、
戸建ては2860万戸に対して、MSは2209万戸という状況。
東京に至っては、約7割がMS居住ということになっているけれど、
北海道での住み方、それも札幌のような大都市でも
この住み方の違いが、ライフスタイルに大きく関わってくる。
そうです、雪かきへの認識の差が確実に存在する。
マンションライフの北国での一番のメリットは冬場の除雪のこと。
マンションではクルマと駐車場使用の面倒さくらいで、
それらがない場合、雪のことをほぼ忘却した生き方もできる。
高齢化社会の進展で戸建ての維持管理の大変さがクローズアップされる。
この週末、山陰側、日本海側各地の大雪状況が伝えられましたが、
北海道では最近はほぼ全域で多雪化傾向にあり、
除雪の困難さはほぼ全道的な生活上の大きな問題といえる。
これからさらに高齢化社会が進展し、さらに世帯家族数が減少していくと
北海道では除雪の問題が、より大きな問題になってくる可能性が高い。
一時期、エネルギーコストよりも生活利便性に走って
融雪器やロードヒーティング需要が高まったけれど、
いつしか、コスパ問題からそういう方向での消費は減退している。
わたし自身もいまのところは、雪かきに前向きに立ち向かっていますが、
今後健康との関係で、どうなるかという一抹の不安もある(笑)。
ただ、周辺の戸建て住宅のみなさんは幸い高齢の方も、
そのことが背筋を伸ばさせて、健康と元気をもたらす生活のハリに
なっているとも感じられ、このことについてまだらな印象があります。
そういった緊張感を持った生き方の人と、あまり雪に左右されない人とでは
同じ北国居住と言っても、意識に違いが出てくると思われますね。
こういうトレンドと意識変化、興味深く見ています。
Posted on 2月 13th, 2017 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅マーケティング
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