きのうは当社プレゼンツのイベントを行いました。
それに先だって、恵庭から札幌市内に掛けての全4件の住宅見学。
1軒目は工事中の物件で断熱工事が終わったところでしたが、
暖房は工事の方に聞いたら、朝方1時間ほどかけたきりで
その後、正午頃に伺ったときには無暖房状態でしたが、
Ua値0.25程度の熱損失の建物では、内外の自然温度差は明瞭。
そこから夕方4時過ぎまで、なんとか4物件をクリア。
っていうか、途中で1件も飛び入りだったので、
全5件でしたが、おおむねQ値でいえば、1.2〜1.3クラス。
北海道では長期優良住宅先導的モデル事業で、北方型エコという
認定基準を作成しましたが、現状コスパ的にもっとも一般的なレベルは
どうもこの基準相当が常態的になってきているようです。
やはり北海道のこの時期の住宅では、
写真のように、周辺環境との対話をどう考えるのかという様子が
明確に見えてきて面白い。
この写真の家は建築家・小坂裕幸さんの自邸ですが、
この手の住宅見学では当社に近いこともあって、良く伺います。
前面道路と背景の河川敷地とのあいだにたった1軒分の土地が空いていて、
その土地を探し当てるのに3年掛かったという絶好の条件。
人生の決定事項のうちで、
こうした「どこに住むか」ということは、きわめて重要でしょうね。
北海道で暮らすということは、より自然に寄り添ってというか、
その自然を日常生活でより豊かに感受可能な敷地を選択する、
そういったことの意味合いはかなり決定的だと思います。
こういった要素について、プロのみなさんは、それは与条件だから
建築の技量とか、手法的なものとは乖離していると考えるようですが
ユーザー目線のメディアとしては、やはり大きく感じる部分。
むしろ、土地選びに於いてこそ、そのひとの人生へのセンスを
一番強く感じさせられます。
もちろん社会性を持った決定要因、たとえば親子兄弟、家系的条件というのも
大いにあると思いますが、それもまた人生の濃厚な色合い。
そういう与条件とは違って、ある選択条件に添って選んでいる場合、
その意志決定自体、非常にわかりやすい人生の価値感なのだと思います。
この小坂さんの自邸では、居間に大きく開けられた窓が
なによりもその意志を明確に表現しています。
きのうも、この窓からのパノラマビューが冬の北海道らしい光景を
たっぷりと訪れる人に伝えてくれていました。
さて、そろそろ最終週も近づいてきた年末。
ラストスパートに向けて準備を加速したいと思います。
Posted on 12月 16th, 2016 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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