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土地単位とコメ生産

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土地の単位の歴史を調べていて
大変興味深かった。
きっかけは人口を歴史的に推移を把握した本を読んでいることなんですが、
コメを基盤とした経済がいかに日本人の観念に深く根付いているか
その実態に触れて、まさに驚く次第です。
日本は、なぜこんなに計画経済的で官僚制国家的なのか
やはりコメ生産を経済の基本にしている、ということが大きいのでしょうね。
コメ生産は生産収量を土地面積で比較的単純に把握しやすく、
税金の計算も非常に把握しやすかったと思います。
コメの収量単位に1石、という単位がありますが、
それは人間1人の一年間の必要量を基準にしている。
そしてその生産に必要な土地の広さが1反、というもの。
1反は時代によって、コメ生産効率が変化するけれど、大体、300坪。
江戸期の人口推計を見ていると、基本単位である農家の平均的な生産石高は
一軒につき、大体5石を基準的に見ています。
そういう家で、家族数が6人とか8人とかになっているのですから、
税金としての年貢で収奪される分(約5割と考えても)を考えれば、割が合わない。
まぁ、コメ生産だけではない収入方法が歴史的に大きくなってきたのが
日本の経済歴史だから、そういう部分でなんとかやってきたのでしょう。
江戸期に盛んになる商品作物の生産や、農家の大型化による、
養蚕業の副業化など、経済の実際的主体者である自作農は
さまざまな形で、経済活動を営んできたのでしょうね。
税の収奪者と、納税者とのあいだのさまざまなやり取りの経緯
たとえば納税の方法の変化、コメの物納形式から
換金しての銭での納税まで、実にさまざまな納税方法がとられています。
制度の中で、なんとかそれをかいくぐって
いかに自分たちに有利なようになるか、考え続けてきた様子が明瞭。
そう考えてくると、日本の経済運営って、
どうも社会主義的な計画経済的な方向のための方向性のように思える。
お上の権威性の異常な高さ、などの歴史的民族感情は
このような経済構造が大いにあずかっているように思えます。
たいへん面白かったので、しばらくはこの辺の研究を続けたいと思います。
北のくらしデザインセンター
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