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鎌田紀彦「Q1.0住宅デザイン論」新連載

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さて、Replanでは東北版の次号7月21日発売号から
新住協代表理事・鎌田紀彦先生による新連載企画として
「Q1.0住宅デザイン論」を掲載開始いたします。
新連載に当たって、文中「はじめに」から、要旨を抜粋してお知らせします。

・・・デザインをいくら追求しても、北海道でその家が寒くては
何にもならないと思ったし、また大きな吹き抜けや大きな窓を設け、
それによる寒さを床暖房でごまかしているような家が、
いわゆる建築家と言われる人が設計した家には多かったのである。
「高断熱・高気密住宅」はそのような家も暖かく快適に、
且つ省エネにできることを説き続けてきた。そのせいか、
私は「断熱オタク」とみられているようである。
・・・しかし、振り返ってみれば実は私は、薄い断熱を当初は主張していた。
断熱材がきちんと効くような工法を取り入れるのが先で、
これを無視して厚い断熱を施しても無意味だと考えていた。
また、普及するためには、あまりにかけ離れたコストになっては
いけないと思っていた。この30年、コストを徐々にかけながら
最近のQ1.0住宅にまでたどり着いたのである。
・・・私のこうした活動の中で設計した住宅、或いは私と共に
新住協を支えてきてくれた会員の設計などを紹介しながら、
そこから生まれた新しい技術や、「高断熱・高気密住宅」ならではの
デザイン、計画手法を紹介していきたいと考えている。

というのが解題・趣旨であります。
きのうは、今後の連載企画について鎌田先生と編集方針の打合せ。
3時間以上、たっぷりと論点を整理したりしておりましたが、
やはり先生が探求されてきたこと、日本の寒冷地住宅が求めてきたことは
日本の木造技術にとって、いまここにある伝説と言えるのかも知れないと
そんな思いを持って話し合っておりました。
今後とも日本の木造住宅が世界標準の作られようと乖離せず、
技術進化していけることを担保してきたと言えるのだと思います。
そうしたことを、デザインという明瞭な切り口で
一般のみなさんにも、現場のみなさんにも、
広くその真髄を伝えられたら幸いだと思っております。
先生の活動拠点が、北海道室蘭から仙台に移られたこともあって、
この連載企画は、東北版からスタートしていくこととしました。
北海道版については、9月発売号から掲載して参ります。
近々、WEB販売のご案内もこの場でしますので、
ぜひ、全国の多くのみなさんにご一読いただければと思います。

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