さて、Replan北海道版の次号作業が追い込みになって、
遅れている原稿にヤキモキさせられる日々であります。
そんなところへ、岩手盛岡から旧知の知人が来訪されまして、
高断熱高気密住宅の最近の動向などの意見交換。
で、お話しの中で気付きがあったのが、表題の件。
そうなんです、暖房手当。
北海道民はこういう「手当」が勤め先から支給される。
冬期間、暖房がないと人間が生きていけない、という生存維持や
基本的人権意識のようにして支給がなかば義務づけられた手当が
北海道の企業には、一般的にある。
<以下、「北海道ファンマガジンWEBサイトから抜粋>
「燃料手当」とは、北海道で見られる独特で特殊な支給制度です。
「暖房手当」「石炭手当」と呼ぶ人もいます。
その名のとおり、正社員に対して(が多い)、
冬季つまり10月~3月の約6ヶ月間の暖房燃料費を支給してくれます。
北海道の会社全てにこの制度があるわけでもなく、
もともとないところや、廃止されたところもあるし、
道外の企業(つまり北海道に支社・支店がある場合)に至っては
そんな配慮はほとんどないのが普通です。<引用終わり>
当社でも、当然のように負担しています。
そのことの意味合いが、北海道以外の方から指摘されたのははじめて。
でも、その方は北海道生まれで現在、盛岡在住の方。
なので、この手当の意味合いをよくわかっているのですね。
もっといえば、北海道では開拓が進んだ時期、
同時に石炭が大量に生産されていたので、
エネルギーコストが非常に低価格で一般に提供されていた。
そういう意味では、非常に「暖房」について特殊な意識が
社会全体に共有されていた経緯がある。
ほとんどタダだからと、盛大にストーブに石炭を「くべて」いた。
こういった社会主義的な「補助」があることが、
さて、どのような精神文化を生むのか、ということについて、
正直、あまりにも身近すぎて、これまで深くは考えたことがなかった。
「もったいない」精神よりも、「なんもさ」的な、
よくいえば大らかさ、悪く言えば大ざっぱさに繋がるような
そういった精神文化を生むのかも知れません。
これは改めて、じっくりと時間を掛けて
考えてみたいテーマだと気付かされた次第です。
北海道外のみなさんからすると、
「なによそれ?」みたいな反応でしょうね、きっと。ふ〜む。
Posted on 2月 28th, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 住宅取材&ウラ話
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