わたしは札幌で3歳から高校まで過ごし、
その後、大学から社会人の4年間ほどを東京で過ごして
札幌にUターンしてきた人間です。
高校の頃の多感な時期に、ちょうどビートルズの音楽と
もろに時代を共有しながら、生きていた。
先日、ススキノで飲んでの2次会に久しぶりに参加しました。
わたしはお酒に弱いし、
大体1次会でニコニコと退場のケースが多いのですが、
「ビートルズ聴きに行こう」という知人のひと言の誘い言葉に
やっぱり強く刺激される部分がある。
東アジアの果てで、それも首都から遠く離れた北海道で育ったのに
ビートルズの音楽は、スッキリと心に染み通ってきていた。
あの頃の時代感はやはり、いま考えてもやはり変わっている。
っていうか、世界の若者が、
同時代感覚を共有した初めてのことだったのでしょうか?
それまでのドメスティックな価値観に囚われてきていた
若者たちの感受性が、一気に世界共通言語になった感があった。
ビートルズは、その若者たちの基本旋律をあるいは鼓舞し、
あるいはアジテートしていたのかも知れません。
そこから、世界中に若者たちの「反乱・異議申し立て」
みたいなことが普通に起こっていったように思われます。
「戦後」生まれの共通幻想が、世界的に共有されたのでしょう。
札幌のススキノですら、ビートルズコピーが
長い期間にわたって、存続し続けている、
それを支持する人が多い、ということには、
そういったあの時代のサブカルチャー志向の強さを感じます。
一方、仙台からスタッフが出張してきて
ちょっと、札幌の異色スポットを教えてあげる気になった。
札幌には「地元スイーツ」文化が根強いのですが
そのルーツとも思える「坂ビスケット」さんです。
こちらのお店では、なんと、ビスケットそっちのけで
昭和の時代感そのままの、
さまざまなGOODS満載の「博物館」のようなスペースがある。
まぁ、社長さんの趣味的なコレクションの数々が展示されている。
学生運動や組合運動の檄文入りの赤旗とか、
当時の女優さんたちのヌード写真、その当時のルンペンストーブなど、
種々雑多な、あの時代の青春感があふれかえっている。
メインを張るような文化ではないけれど、
まさしくあの時代を激しく彩っていたサブカルチャーの残滓が
これでもかと満艦飾になっております。
こういうものに、不思議なほど馴染んでしまうのは、
いったいなんなんだろうと、自問自答させられます。
う〜〜む。
Posted on 3月 1st, 2015 by 三木 奎吾
Filed under: 日本社会・文化研究
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