やはり東北三陸海岸を見て回るというのは、
鎮魂の思いの旅路ですね。
写真は、生徒さんの7割、70人以上、先生10人が津波の犠牲になった
宮城県石巻市大川小学校の現在の光景。
周辺には震災直後、大量のがれきがあったのですが、
きれいに片付けられています。
地形のままになっているグラウンドのなかに
鉄筋コンクリートの立派な小学校だけが残されているのですね。
このまま、鎮魂の象徴として残していく考えなのか、
どうにも痛ましい思いが突き上げてきて
いたたまれない。
ここに多くのこどもたちへの思いが残されたまま、
時間が止まったようになってしまった親御さんたちのことを考えたら、
万感が迫ってくる気がします。
このようにベアグラウンドになってしまえば、
なぜ地形的に明確になっている裏山に避難させなかったのか、
「てんでんこ」という言い伝えどおりのことをなぜしなかったのか、
いや、この海岸から6kmも内陸に入っているこの場所に
よもや、津波が押し寄せるという危機認識は持てなかったというのも理解できる。
さまざまな情報が出てきていて、
校長先生は厳しい立場に立たされ続けていましたね。
しかし、なんとも言葉が出てこない。
結局、どんな判断も下せないのではないだろうか、と
現場に立ち尽くしてしまっていました。
戦争と同じようなことが起こってしまったのだ、
という真実の圧倒的な現実感が襲ってきます。
わたしたちは、ここからスタートしなければならない。
尊い子どもたちの命と引き換えに、
どんな社会を作り出すことが出来るのだろうか?
お前に一体何が出来るのか?
そんな内語させるような現場力がここにはあるという思いが迫ってきます。
日本人なら、やはり一度は見ておくべき現場なのかも知れませんね。
合掌。
Posted on 5月 31st, 2012 by replanmin
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