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古墳調査に宮内庁許諾を

最近読む歴史関係読書では、
どうも奇譚系のものが多くなって困っています。
正月休み前に、仙台でふらっと入った書店で
歴史読み物コーナーで手にしたのは、古代史関係のもの。
わたしははじめて読んだのですが、関裕二さんという
まぁ、飛躍した論理展開の好きなタイプの方の著作でした。
日本書紀について
その書かれた内容の分析から古代天皇制の謎を拾い上げている。
ただし、ある推論に断片的に導くばかりで
それを筋道を立てて論理立てる、という構成にはなっていない。
小さな章立てが続いて、そのたびに読むものは放り出される、
という繰り返しでした。

日本書紀というのは
戦前までは歴史教育の根幹にあったわけで、
戦後教育を受けてきたわたしたちは、
ハナからまったく信用しない態度であるのは、言われるとおりだと思います。
まぁ、マジメに読んだこともないのですが、
言ってみれば、インドの叙事詩「ラーマーヤナ」のようなもので、
はじめに天上界での寓話的な章があって、
その因果応報世界が地上で展開されるという
ある意味、洋の東西を問わず一般的な
説話文スタイルを踏まえて構成されているというように思っています。
最近、自分でも物語を書いてみたりする経験を持ったので、
こういうスタイルって、面白いなぁと思っていました。
そのように見ていくと、
日本書紀の記述のスタイルというのも、
そういう説話文と、事実の記述とが混同して入っていると言えると思います。
まぁただ、こういう考えはフィクションとしての物語性の部分なので、
歴史研究の態度とは違う立場での思いですね。

古代史というのは、文献史学ではもう手詰まりで
やはりもっと考古学的手法からの迫り方が
求められるのではないでしょうか?
皇室内からも、古墳の学術調査を認めてもいいのでは
という意見が出ているようなのですが、
根本的には、この残されている貴重な資料を解析して欲しい。
もう21世紀なのですから、
宮内庁も、そろそろ決断してもいいのではないでしょうか。
日本が大きな岐路に立っていると思われる時代。
自分たち自身を正しく認識するためにも
そのような方向が開かれることを願っています。

<写真は京都南禅寺>

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