本文へジャンプ

国のハコモノ補助政策

十勝は酪農の発達地域。
他の日本のように、米作による文化の側面が薄い。
北米的な文化土壌があって、米は食べているけれど
ほとんど生産していない。
そうなると、神社仏閣になにか、地生え感が感じられないというのは
見方がすこし、極端だろうか。
まぁ、歴史的な遺物などが少ないので、
他の日本の地域とは、かなり違いを感じる。

で、酪農が盛んで、十勝地域には牛が40万頭ほど存在しているのだそうです。
人間の数より多い。
で、エネルギー源として、かれらの糞尿も大きな存在。
もし、これを放置したり、自然に任せていると
それはそれで、大きな環境問題になる。
そこで、エネルギーと環境問題から
これらを活用するバイオエネルギーというのも自然な流れ。
そういった試みの中で唯一に近い成功例を見学してきました。
牛の糞尿を集めて、ガスでの発電や、
液化肥料などを生産している。
これまでこういった試みはおおむね大企業が
国の補助金を利用して、参入してくるけれど、
結果は、死屍累々たる状況で推移しているということ。
そういうなかでは地元のプラントが唯一の成功例ということで
全国から視察が相次いでいるのだそうです。
お話を聞くと、やはり牛の糞尿といっても、その飼料の違いや
健康状態など、個別に違いがあって、
原材料の違いに配慮した運用を行っていかないと
なかなか事業としては起動していかないということ。

なんですが、
こういった事業は、この写真のような施設は
おおむね、国からの補助金事業。
ハコモノ補助が前提となって事業化の取り組みが行われるのですね。
こういう国税による投資の再配分事業というもの、
その意志決定プロセスというのは、
判断がきわめて難しいと感じますね。
江戸時代の幕府による蝦夷地直轄事業の結果記録など、
こういう公費の使用って、大変難しい。
そのなかでは、この事業は面白い成果を生んでいると思います。
興味津々に見学させていただいた次第であります。

Comments are closed.