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画廊空間のある家

ここのところ、2回ほどブログで取り上げている家です。
きのうは写真左側の自然光導入天窓と室内壁について書きました。
で、こういう室内光導入は、建て主さんの収集した絵を展示しておく空間、
画廊に対して、どのような安定的な光源を確保して、
しかもそれがもっとも自然な色彩再現になるように
考えられたか、ということなのですね。
絵というのは、大変デリケートで、
あまり強い光源からの直射を受けると
絵画面が劣化の進行を早めてしまう。
さりとて、あまり暗くても作品展示の用を為さない。
適度な光空間環境が不可欠なのですね。
そういう住宅でよく、南面ではなく、北面の安定的な光を取り入れたい、
というような希望条件の建物も取材経験があります。

この家は壁に特徴がある家です。
設計者に聞くと、ある面の上下連続で同じ素材を使っていると言うこと。
そうすることで、壁の存在感を浮き立たせるという手法をとっているわけですが
そういうこだわりの背景には、絵を飾る壁は
どのように計画したらいいか、というテーマがあったようです。
室内なのに、外壁のような下見板張りに仕上げた壁や、
主に、絵画を展示する壁で、
思いっきりラフに、間柱と構造用合板だけの壁にしているとか、
特徴的な壁が見て取れます。
わたしは絵が大好きで、
まぁ絵であればなんでもいいんですが、
絵に囲まれた空間って、激しく共感を受ける。
こういう空間と、こだわりのある書斎空間の2つがあれば、
ゆとりのある生活の基本条件は揃うと思っています。
早くそういった生活に突入したいなぁ(笑)。
まぁ現実は厳しく、仕事の状況がそうした思いを受け入れてくれそうもありませんが。

さて、本日からまた東北に来ております。
仙台から福島県、山形県、岩手県、最後に再び仙台で取材という予定。
とくに最後の仙台では、建築学会の震災被害状況発表会があります。
日本の建築の権威が総括し、
これからの建築に対してどのような方向性を明示するのか、
注目していきたいと思っております。

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