工事のプロセスシリーズ。今回は基礎コンクリートの打設です。
コンクリート屋さんって、面白い商売です。
写真左上のようなコンクリートミキサー車で工事現場に行って
長いホースから生コンを流し込ませるのが仕事です。
北海道は公共事業が多かったせいなのでしょうか、プラントの数も多く
東北各地と比較して生コン価格が安いように思います。
競争も激しく、生産・流通業者として、さまざまなサービスを展開しています。
走らせる距離の範囲から多くの工事現場をカバーして
効率いいデリバリーをすることが利益に繋がっていくわけで
買う人(建築業者)の利便をさまざまに図っています。
さて、配筋の完了した状態で、朝、ごらんのような生コンミキサーが来て
コンクリートが型枠に注入されていきます。
左上の写真を見ると、床面の配筋が田の字型になっていますね。
これは面が広いので、下側に田の字状に構造強化しているワケです。
札幌の場合は凍結深度(冬に地盤面が凍結することが想定される深さ)が
60cmと定められていますので、その必要な高さの立ち上がりの基礎。
プラス、この建物では天井の高さを高くしたかったので、基礎で
かさ上げしてもいますので、立ち上がりは1mくらいあります。
密度をしっかりさせ、ムラなく行き渡るように
写真右上のように注入した生コンをチューブ状の機械で撹拌しています。
生コンはすぐに硬化が始まるので、時間が勝負。
左下の写真のように、アンカーボルトをあらかじめ決められた位置に
埋め込み配置していきます。
アンカーボルトというのは、この基礎と土台の木材を緊結するための金具。
土台にあらかじめ開けられた穴の位置とぴったり合わせて
このボルトがはめ込まれて、上からナットで締め付けるのですね。
建物の構造耐力を高める大切なプロセスです。
わが社の基礎の場合、ベタ基礎なので床面も一体の形で
ごらんのように生コンが流し込まれて完成です。
地盤面をしっかりとグリップし、これから立ち上げられる構造を
力強く受け止める基礎部分。
地盤面からの冷気の侵入を防ぎ、しっかりと断熱しながら
地震などのショックから建物を守ってくれる
まさに「縁の下の力持ち」。先ほど触れたように凍結深度もクリアして
立ち上げられているので、北海道の建物は一般的に言って
地震などへの耐力が高いという考え方も出来ます。
こんな写真を撮っておくと、さらに安心感も倍増しますよ。
ぜひ、こういう部分の工事記録はしっかり残しておくことをお勧めいたします。
Posted on 2月 1st, 2006 by replanmin
Filed under: 住宅性能・設備
コメントを投稿
「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」
You must be logged in to post a comment.