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雪と屋根の問題〜1

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よく、東京中心の情報世界にいると、寒さと積雪が同じ感覚で語られますが
北海道・東北くまなく歩いていると、それぞれの地域の違いを感じます。
体感的には、札幌よりも盛岡の方がより寒く感じる、なんていうことなんですが・・・。
常識的には、?って思うだろうなぁと。 でもこれがホントの感じ。
また、一般的に日本海に面した地域は雪の問題が多く
太平洋側に面した方は、凍えあがる雪のない寒さが問題。
雪って、積もってくると断熱の働きをするので、
体感的に、一定以上は寒く感じない、ということがあります。
で、写真は札幌のわたしどもの社屋の昨日昼間の外観写真です。
北国、っていうか、札幌は日本海側気候なので、雪が多い北国地域。
こうした地域では屋根の問題が冬の一番の問題になります。
これがなかなかに難しい。
札幌などの地域では、都市計画のはじめの段階では
住宅一戸あたりの敷地面積が広く計画されていました。
開拓初期の原札幌地区では、各戸500坪なんていう地割りが行われていたようです。
その上、道路も一般的に20m、中小路でも8m、なんていう広さが確保されていました。
本州地区でいえば、国道並みですよね(笑)。ホント。
それって、ようするに雪の問題をかなり考えた結果、なのではないかと思われるのです。
十分な敷地のゆとりが、夏の間はもったいないと感じるほどだけれど、
冬になると、大雪でも積み上げておく場所が確保できていた。
社会生活の面でも、市内の交通手段がきちんと確保できていたんですね。
屋根の問題でいえば、
三角屋根で、雪を落とす、というのが基本だった。
だから、瓦屋根が衰退し、鉄板の「雪の落としやすい屋根」が採用されたんですね。
ところが、札幌などでは人口の集中が始まって
地割りがどんどん狭小化していった。
いまでは、50坪・60坪なんていう日本一般サイズになってしまった。
そうなると、屋根から雪を落としたら、その雪が隣家を直撃、
なんてことになってしまったんです。
そこで考案されたのが、「無落雪屋根」というタイプ。
ほぼフラットな陸屋根で、雪はスノーダクトという樋で水にして
流してしまおう、という屋根だったんですね。
敷地の狭小化に対応した、という意味では画期的だった、というところでしょうか?
しかし、北国住宅から屋根のデザインを奪ったという意味では
どうだったのか? さらに、雪処理の問題としても
解決策になったのかは、これも疑わしいところ。
だったのですね・・・。
<長くなったので、続きはあしたへ>
このテーマ、リプランHPの北海道工房の広瀬さんのブログでも触れられていますが、
ちょっとわたしなりに、感じたことを書きたいと思います。

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